セルロースファイバーとは?メリット・デメリットを断熱リノベの専門会社が解説
執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)
執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)
名古屋で断熱リノベーションを手掛ける株式会社SOWAKAが、「セルロースファイバー断熱とは?」「なぜ断熱リノベーションで選ばれるのか?」を分かりやすく解説します。
結論から言うと、セルロースファイバーは「夏は涼しく、冬は暖かい住まい」を目指しやすく、断熱性・防音性・省エネ性をバランス良く備えた高性能な断熱材です。
そもそも『断熱リノベーション』とは、壁・床・天井に断熱材を施工したり、窓を高断熱仕様へ交換したりすることで、外気温の影響を受けにくい快適な住まいへ改善するリノベーションのこと。
冷暖房効率が上がることで光熱費を抑えやすくなるほか、結露対策によって住まいの寿命を延ばす効果も期待できます。
特に築年数の経過した中古住宅は断熱性能が低いケースも多く、リノベーション時に断熱性能を見直すことが重要です。
ただし、断熱材にはさまざまな種類があり、それぞれ性能・価格・特徴が異なります。
そこで今回は、株式会社SOWAKAが標準仕様として採用している高性能断熱材『セルロースファイバー』について、メリット・デメリットを含めて詳しくご紹介します。
- 1. 断熱材『セルロースファイバー』とは?
- 2. 断熱材セルロースファイバーのメリットは?
- 2.1. なぜセルロースファイバーは断熱性能が高いの?
- 2.2. セルロースファイバーは結露やカビ対策にも効果がある?
- 2.3. セルロースファイバーは燃えやすい?防火性能と防虫効果を解説
- 2.4. セルロースファイバーは防音効果もある?
- 2.5. セルロースファイバーは安全?環境や健康への影響は?
- 3. 断熱材セルロースファイバーのデメリットは?導入前に知っておきたい注意点
- 3.1. 施工コストがかかる
- 3.2. 施工業者によって仕上がりが変わる
- 4. セルロースファイバーはどう施工する?吹込み工法の流れを解説
- 4.1. step1 :木枠を設置する
- 4.2. step2 : シートを貼っていく
- 4.3. step3 : 吹込み作業
- 4.4. step4 : 吹込み穴をふさぐ
- 5. 当社の断熱リノベーション事例
- 5.1.1. セルロースファイバーを使った鉄骨造物件の事例
- 5.1.1.1.1. 軽量鉄骨造リノベーション
- 5.1.2. 尾張旭市のハウスメーカー軽量鉄骨造戸建て フルリノベーション事例紹介
- 5.1.3. セルロースファイバーを使った木造物件の事例
- 5.1.3.1.1. 木造リノベーション
- 5.1.4. 名古屋市天白区の木造戸建て フルリノベーション事例紹介
- 6. まとめ
断熱材『セルロースファイバー』とは?

『セルロースファイバー』は、新聞紙などの古紙を再利用して作られた断熱材です。
ひとつひとつの細かな繊維の間に空気をため込むことができるので、外気と室内の間に空気の層を作ることができるのです。
灰色でフワフワした綿のような手触りをしていますが、これを壁や天井の間にぎっしりと敷き詰めることで、断熱効果を発揮します。
実はセルロースファイバーは、昔からアメリカやカナダにおいては一番普及率が高い断熱材。近年広がる環境エコ志向に伴って、日本でも注目され人気が出てきています。
断熱材セルロースファイバーのメリットは?
セルロースファイバーには、以下のように多くのメリットがあります。
セルロースファイバーのメリット
- 断熱性能が非常に優れている
- 調湿性が高いため、1年中快適な湿度を保つことができ、結露やカビ予防にも繋がる
- 耐火性能が高く、害虫予防効果もある
- 吸音性が高い
- 地球環境にも健康にも配慮されたエコな素材である
なぜセルロースファイバーは断熱性能が高いの?
セルロースファイバーの断熱性能が高い理由は、その施工スタイルにあります。
最も一般的なグラスウールなどの板状断熱材の場合、骨組みの間に合わせて隙間や歪みがないように、断熱材をカットしながら施工していきます。
しかし、切断の場所によっては小さな隙間や歪みができてしまう事も多く、その数ミリの隙間を空気が出入りしてしまうと断熱性能がガクンと低下してしまうのです。
【施工状態が断熱性能に与える影響】

一方セルロースファイバーの場合は、綿状の断熱材を高密度にぎっしりと詰め込んでいきます。
断熱材自体が細かいため、隅々まで小さな隙間でも入れていくことが可能になり、それが断熱性能に大きく影響していくのです。
セルロースファイバーは結露やカビ対策にも効果がある?

新聞紙等の古紙を原料にしているため、セルロースファイバーは調湿性が高い性質を持っています。
新聞紙を濡れた靴の中に詰めて、乾かした経験のある方は多いのではないでしょうか。
新聞紙には吸放湿効果があり、湿度の高い夏には湿気を吸ってくれ、乾燥する冬には湿気を放出してくれるのです。
また、調湿性があるということは、結露によるカビも防いでくれるので、断熱材や住まい自体の寿命を延ばしてくれることにもつながります。
セルロースファイバーは燃えやすい?防火性能と防虫効果を解説
「新聞紙はすぐに燃えてしまうから、新聞紙を原料にした断熱材は火に弱いのでは?」と心配される方もいらっしゃるかと思います。
けれど心配はいりません。セルローズファイバーには防火対策で「ホウ素」が混ぜ込まれており、一般的な断熱材よりもむしろ高い耐火性能を持っているのです。
約1000°Cの炎でも表面が焦げて炭化するだけで燃え広がりません。

また、「ホウ素」にはシロアリ等の害虫を防ぐ効果もあり、セルロースファイバーは防虫効果も高い断熱材だと言えます。
セルロースファイバーは防音効果もある?

セルロースファイバーには高い防音効果も期待することができます。
セルロースファイバーは、細かな繊維が絡み合いたくさんの小さな空気穴を持っています。
この穴に音がぶつかる度に音は小さくなり、音の振動を繊維が吸収する為、外部に音が漏れにくくなるのです。
また、隙間なく高密度な施工方法も、防音性に大きく影響しています。
周囲に大きな道路や線路がある地域や、ご自宅で音楽を気兼ねなく楽しみたい方にも、防音を兼ねておすすめの断熱材です。
セルロースファイバーは安全?環境や健康への影響は?

新聞紙などの古紙を再利用した断熱材であるセルロースファイバーは、限りのある資源を有効活用でき、地球環境に優しい素材であると言えます。
例えば40坪の家1棟を考えると約1.2トンもの重さが必要になります。
これは新聞に置き換えると約15〜18年分の新聞をリサイクルしたことになる量。
新聞のインクを心配される方もいらっしゃいますが、新聞に使われているインク自体が大豆油を原料とした安全なインクを利用しているので、身体に影響があることもありません。
むしろ、セルロースファイバーを採用することで、アレルギー源となるダニやカビなどの発生を防ぐことができるため、家族の健康を守ることに繋がります。
断熱材セルロースファイバーのデメリットは?導入前に知っておきたい注意点
施工コストがかかる

セルロースファイバーは、他の断熱材に比べて価格が高めの素材になります。
最もよく採用されているグラスウールと比べると、2~2.5倍程価格が変わってくる場合も。
暮らし始めた後の快適さや光熱費の差額などのランニングコストを加味しながら、検討していただけると良いですね。
施工業者によって仕上がりが変わる

セルロースファイバーを吹き込む工事は、単純に断熱材をはめこんでいく断熱工事とは異なり、専門的な知識と技術・経験が必要になってきます。
施工業者によっては、セルロースファイバーの密度が足りず下に沈んでしまう場合や、隙間から漏れ出てしまうといった事態も。
それではせっかく高性能な断熱材を採用しても、十分な機能が発揮できません。
セルロースファイバーを導入する際にはしっかりと技術・経験のある施工業者を選んでいただくことが大切です。
セルロースファイバーはどう施工する?吹込み工法の流れを解説
断熱リノベーションは、外壁と壁の間に断熱材を入れ込んでいく工事です。
そのため、壁を全て取り払うスケルトンのフルリノベーションを行う際に、一緒に行われます。
施工方法には、主に天井裏に採用される『積もらせ施工法』、接着剤と共にスプレーのように吹きかける『吹き付け施工法』等がありますが、今回は『吹込み施工法』について説明します。
step1 :木枠を設置する
ドアや窓を除いた、内壁となる部分に木の枠を設置していきます。

step2 : シートを貼っていく

大きなホチキスの針のような金具で、木枠に合わせてシートをピンと貼っていきます。
このシートは不織布のような手触りをしていて、吹き込んだセルロースファイバーを抑え込む働きをしてくれます。
また、セルロースファイバーを吹き込んだ際に剥がれないよう、上から木材でさらに固定しています。

シートにはセルロースファイバーを吹き込めるよう、要所要所で写真のように穴を空けておきます。
step3 : 吹込み作業
専用の機械を使って、シートの穴からセルロースファイバーを吹き込んでいきます。
ホースを通って、大量のセルロースファイバーが壁の間に詰め込まれていきます。
隅々の細かな所まで、ギュウギュウに綿状の断熱材を吹き込み、確認をしながら進めていきます。
ここで密度が低かったり隙間があると、断熱性能が大きく低下してしまいますので、職人の技術や経験が重要となってくる部分です。
step4 : 吹込み穴をふさぐ


吹込みをした穴を、専用のテープでしっかりと塞いでいきます。
写真で見てもシートがパンパンに膨れて、しっかりとセルロースファイバーが詰まっているのが分かりますね。

その後は、壁となる板を張っていき、内部の工事へと進んでいきます。
当社の断熱リノベーション事例
セルロースファイバーを使った鉄骨造物件の事例

軽量鉄骨造リノベーション
尾張旭市のハウスメーカー軽量鉄骨造戸建て
フルリノベーション事例紹介
セキスイハイムで建てられたご実家を、2世帯で暮らす為にフルリノベーション。
1階はご両親のこれからに合わせて、車いすでも暮らせるようバリアフリー設計に。外階段を昇って玄関を分けた2階は、ご夫婦とお子様が暮らす、回遊性のある間取りが特徴的な住まいに。
断熱材には『セルロースファイバー』を採用。夏涼しく冬あたたかい住まいになるのと同時に、防音性も高めることができます。
セルロースファイバーを使った木造物件の事例

木造リノベーション
名古屋市天白区の木造戸建て
フルリノベーション事例紹介
「名古屋市内に車が2台駐車できて断熱リノベーションができる物件を探したい」とのご要望から始まった住まいづくり
セルロースファイバーを採用して断熱性能にこだわりながら、在宅ワークと家族時間それぞれをより充実させるリノベーションのご紹介です。
まとめ
今回は、数ある断熱材の中でも『セルロースファイバー』に注目をして説明をさせていただきました。
セルロースファイバーには多くのメリットがあり、中でも断熱性能が高いことと環境に優しいことが特に魅力的です。
一方、他の断熱材よりもコストがかかる部分が気になるところ。
省エネによるランニングコストも考えながら、断熱リノベーションの際にはご検討いただけると良いですね。
この記事のライター

はちとり(株式会社SOWAKA・広報)
◆保有資格:リノベーションコーディネーター
・実績:株式会社SOWAKAで建築業に携わって4年。広報を通じて住まいの知識をお伝えしています。
・一言コメント:ナチュラルな風合いや、古民家のようなアンティークの雰囲気が大好物。3人の子育てを通して感じた、“暮らしのリアルな困りごと”や”小さな疑問”をもとに、住まいづくりに役立つ情報をお届けしています。

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