【断熱材比較】セルロースファイバーのメリット・デメリット|グラスウールとの違いや費用を専門会社が解説
執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)
執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)
セルロースファイバーは「夏は涼しく、冬は暖かい住まい」を目指しやすく、断熱性・防音性・省エネ性をバランス良く備えた高性能な断熱材です。
今回は、株式会社SOWAKAが標準仕様として採用している、高性能断熱材『セルロースファイバー』について、メリット・デメリットを含めて詳しくご紹介します。
【3分でわかる】セルロースファイバー断熱材の要点
- 抜群の断熱・調湿・防音性:新聞古紙をリサイクルした、結露や騒音にも強い万能断熱材
- 最大のデメリットは価格:グラスウールの約2〜2.5倍の施工コストがかかる
- 職人の腕が命:隙間なくパンパンに詰め込む「吹込み工法」のため、施工実績が豊富な業者選びが必須
- 1. 断熱材『セルロースファイバー』とは?
- 1.1. 断熱材の特徴比較
- 2. 断熱材セルロースファイバーのメリットは?
- 2.1. なぜセルロースファイバーは断熱性能が高いの?
- 2.2. セルロースファイバーは結露やカビ対策にも効果がある?
- 2.3. セルロースファイバーは燃えやすい?防火性能と防虫効果を解説
- 2.4. セルロースファイバーは防音効果もある?
- 2.5. セルロースファイバーは安全?環境や健康への影響は?
- 3. 断熱材セルロースファイバーのデメリットは?導入前に知っておきたい注意点
- 3.1. 施工コストがかかる
- 3.2. 施工業者によって仕上がりが変わる
- 4. セルロースファイバーはどう施工する?吹込み工法の流れを解説
- 4.1. step1 :木枠を設置する
- 4.2. step2 : シートを貼っていく
- 4.3. step3 : 吹込み作業
- 4.4. step4 : 吹込み穴をふさぐ
- 5. SOWAKAの断熱リノベーション事例
- 5.1. セルロースファイバーを使った鉄骨造物件の事例
- 5.1.1. 瀬戸市・名古屋近郊|トヨタホームの軽量鉄骨造リノベーション事例
- 5.1.2. 名古屋市熱田区|セキスイハウスの重量鉄骨造リノベーション事例
- 5.2. セルロースファイバーを使った木造物件の事例
- 5.2.1. 名古屋市天白区|木造戸建てフルリノベーション事例
- 6. もっと知りたい!セルロースファイバーQ&A
- 7. まとめ|セルロースファイバーは施工品質まで考えて選ぶことが大切
断熱材『セルロースファイバー』とは?

『セルロースファイバー』は、新聞紙などの古紙を再利用して作られた断熱材です。
ひとつひとつの細かな繊維の間に空気をため込むことができるので、外気と室内の間に空気の層を作ることができるのです。
灰色でフワフワした綿のような手触りをしていますが、これを壁や天井の間にぎっしりと敷き詰めることで、断熱効果を発揮します。
実はセルロースファイバーは、昔からアメリカやカナダにおいては一番普及率が高い断熱材。近年広がる環境エコ志向に伴って、日本でも注目され人気が出てきています。
断熱材の特徴比較
| 特徴・性能 | グラスウール | ウレタンフォーム | セルロースファイバー |
| 断熱性能 | △〜〇(施工による) | 〇 | ◎(隙間なし) |
| 調湿性(結露対策) | ×(湿気に弱い) | △ | ◎(新聞紙の吸放湿) |
| 防音性(遮音) | 〇 | △ | ◎(高い吸音効果) |
| コスト(費用) | ◎(安い) | 〇(やや高い) | △(高い/1.5〜2.5倍) |
断熱材セルロースファイバーのメリットは?
セルロースファイバーには、以下のように多くのメリットがあります。
セルロースファイバーのメリット
- 断熱性能が非常に優れている
- 調湿性が高いため、1年中快適な湿度を保つことができ、結露やカビ予防にも繋がる
- 耐火性能が高く、害虫予防効果もある
- 吸音性が高い
- 地球環境にも健康にも配慮されたエコな素材である
なぜセルロースファイバーは断熱性能が高いの?
セルロースファイバーの断熱性能が高い理由は、その施工スタイルにあります。
最も一般的なグラスウールなどの板状断熱材の場合、骨組みの間に合わせて隙間や歪みがないように、断熱材をカットしながら施工していきます。
しかし、切断の場所によっては小さな隙間や歪みができてしまう事も多く、その数ミリの隙間を空気が出入りしてしまうと断熱性能がガクンと低下してしまうのです。
【施工状態が断熱性能に与える影響】

一方セルロースファイバーの場合は、綿状の断熱材を高密度にぎっしりと詰め込んでいきます。
断熱材自体が細かいため、隅々まで小さな隙間でも入れていくことが可能になり、それが断熱性能に大きく影響していくのです。
セルロースファイバーは結露やカビ対策にも効果がある?

新聞紙等の古紙を原料にしているため、セルロースファイバーは調湿性が高い性質を持っています。
新聞紙を濡れた靴の中に詰めて、乾かした経験のある方は多いのではないでしょうか。
新聞紙には吸放湿効果があり、湿度の高い夏には湿気を吸ってくれ、乾燥する冬には湿気を放出してくれるのです。
また、調湿性があるということは、結露によるカビも防いでくれるので、断熱材や住まい自体の寿命を延ばしてくれることにもつながります。
セルロースファイバーは燃えやすい?防火性能と防虫効果を解説
「新聞紙はすぐに燃えてしまうから、新聞紙を原料にした断熱材は火に弱いのでは?」と心配される方もいらっしゃるかと思います。
けれど心配はいりません。セルローズファイバーには防火対策で「ホウ素」が混ぜ込まれており、一般的な断熱材よりもむしろ高い耐火性能を持っているのです。
約1000°Cの炎でも表面が焦げて炭化するだけで燃え広がりません。

また、「ホウ素」にはシロアリ等の害虫を防ぐ効果もあり、セルロースファイバーは防虫効果も高い断熱材だと言えます。
セルロースファイバーは防音効果もある?

セルロースファイバーには高い防音効果も期待することができます。
セルロースファイバーは、細かな繊維が絡み合いたくさんの小さな空気穴を持っています。
この穴に音がぶつかる度に音は小さくなり、音の振動を繊維が吸収する為、外部に音が漏れにくくなるのです。
また、隙間なく高密度な施工方法も、防音性に大きく影響しています。
周囲に大きな道路や線路がある地域や、ご自宅で音楽を気兼ねなく楽しみたい方にも、防音を兼ねておすすめの断熱材です。
セルロースファイバーは安全?環境や健康への影響は?

新聞紙などの古紙を再利用した断熱材であるセルロースファイバーは、限りのある資源を有効活用でき、地球環境に優しい素材であると言えます。
例えば40坪の家1棟を考えると約1.2トンもの重さが必要になります。
これは新聞に置き換えると約15〜18年分の新聞をリサイクルしたことになる量。
新聞のインクを心配される方もいらっしゃいますが、新聞に使われているインク自体が大豆油を原料とした安全なインクを利用しているので、身体に影響があることもありません。
むしろ、セルロースファイバーを採用することで、アレルギー源となるダニやカビなどの発生を防ぐことができるため、家族の健康を守ることに繋がります。
断熱材セルロースファイバーのデメリットは?導入前に知っておきたい注意点
施工コストがかかる

セルロースファイバーは、他の断熱材に比べて価格が高めの素材になります。
最もよく採用されているグラスウールと比べると、2~2.5倍程価格が変わってくる場合も。
暮らし始めた後の快適さや光熱費の差額などのランニングコストを加味しながら、検討していただけると良いですね。
施工業者によって仕上がりが変わる

セルロースファイバーを吹き込む工事は、単純に断熱材をはめこんでいく断熱工事とは異なり、専門的な知識と技術・経験が必要になってきます。
施工業者によっては、セルロースファイバーの密度が足りず下に沈んでしまう場合や、隙間から漏れ出てしまうといった事態も。
それではせっかく高性能な断熱材を採用しても、十分な機能が発揮できません。
セルロースファイバーを導入する際にはしっかりと技術・経験のある施工業者を選んでいただくことが大切です。
セルロースファイバーはどう施工する?吹込み工法の流れを解説
断熱リノベーションは、外壁と壁の間に断熱材を入れ込んでいく工事です。
そのため、壁を全て取り払うスケルトンのフルリノベーションを行う際に、一緒に行われます。
施工方法には、主に天井裏に採用される『積もらせ施工法』、接着剤と共にスプレーのように吹きかける『吹き付け施工法』等がありますが、今回は『吹込み施工法』について説明します。
step1 :木枠を設置する
ドアや窓を除いた、内壁となる部分に木の枠を設置していきます。

step2 : シートを貼っていく

大きなホチキスの針のような金具で、木枠に合わせてシートをピンと貼っていきます。
このシートは不織布のような手触りをしていて、吹き込んだセルロースファイバーを抑え込む働きをしてくれます。
また、セルロースファイバーを吹き込んだ際に剥がれないよう、上から木材でさらに固定しています。

シートにはセルロースファイバーを吹き込めるよう、要所要所で写真のように穴を空けておきます。
step3 : 吹込み作業
専用の機械を使って、シートの穴からセルロースファイバーを吹き込んでいきます。
ホースを通って、大量のセルロースファイバーが壁の間に詰め込まれていきます。
隅々の細かな所まで、ギュウギュウに綿状の断熱材を吹き込み、確認をしながら進めていきます。
ここで密度が低かったり隙間があると、断熱性能が大きく低下してしまいますので、職人の技術や経験が重要となってくる部分です。
step4 : 吹込み穴をふさぐ


吹込みをした穴を、専用のテープでしっかりと塞いでいきます。
写真で見てもシートがパンパンに膨れて、しっかりとセルロースファイバーが詰まっているのが分かりますね。

その後は、壁となる板を張っていき、内部の工事へと進んでいきます。
SOWAKAの断熱リノベーション事例
セルロースファイバーを使った鉄骨造物件の事例

瀬戸市・名古屋近郊|トヨタホームの軽量鉄骨造リノベーション事例
ハウスメーカー”トヨタホーム”の中古住宅を購入してリノベーションしたいというご相談をいただき、購入前の段階でSOWAKAが現地調査に同行するところから始まった計画。
購入後のリノベーションでは、壁と床を一度取り払い、セルロースファイバーによる断熱リノベーションを実施しました。
ハウスメーカーで建てられた住まいの構造を活かしながら、今の暮らしに合う子育て住宅へ整えています。

名古屋市熱田区|セキスイハウスの重量鉄骨造リノベーション事例
元々は1階が工場、2・3階が住居として使われていた、3階建て重量鉄骨造ダイワハウスの空き家。
ご夫婦はその建物を譲り受け、当時お住まいだった住居を手放して、この家で新たな暮らしを始めることを選択されました。
これからの生活をより快適に過ごせるよう、断熱リノベーションにこだわった今回の計画。夏は涼しく、冬は暖かい、一年を通して心地よく過ごせる住環境を目指しています。
セルロースファイバーを使った木造物件の事例

名古屋市天白区|木造戸建てフルリノベーション事例
「名古屋市内に車が2台駐車できて、断熱リノベーションができる物件を探したい」とのご要望から始まった住まいづくり。
セルロースファイバーを採用して断熱性能にこだわりながら、在宅ワークと家族時間それぞれをより充実させるリノベーションのご紹介です。
もっと知りたい!セルロースファイバーQ&A
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セルロースファイバーは本当に性能の良い断熱材ですか?
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セルロースファイバーは断熱性・防音性・調湿性に優れた、高性能な断熱材の一つです。
ただし、「一番優れている断熱材」というわけではありません。それぞれの断熱材には特徴があり、住宅の構造や目的に合わせて選ぶことが大切です。
また、施工には専門的な技術が必要なため、性能を十分に発揮するには施工実績が豊富な会社へ依頼することが重要です。
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セルロースファイバーはどんな家・どんな人におすすめですか?
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セルロースファイバーは、「一年中快適に暮らしたい」「静かで過ごしやすい家にしたい」という方におすすめの断熱材です。
特に、次のような方に向いています。
- 夏は涼しく、冬は暖かい家にしたい方
- 車や雨音などの騒音を減らしたい方
- 結露やカビをできるだけ防ぎたい方
- 自然素材を使った住まいづくりをしたい方
- 中古住宅やリノベーションで断熱性能を高めたい方
セルロースファイバーは、断熱性・防音性・調湿性をバランスよく備えた断熱材です。新築はもちろん、リノベーションでも採用されることが多く、快適な住まいづくりのポイントにもなっています。
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セルロースファイバーは壁だけでなく天井にも施工できますか?
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セルロースファイバーは壁だけでなく、天井や屋根にも施工できます。
特に夏は、屋根からの熱が室内に伝わりやすくなるため、天井や屋根にセルロースファイバーを施工することで、2階の暑さ対策にも効果が期待できます。
屋根に施工を行う際には、『積もらせ施工法』という方法で、屋根裏に均等にセルロースファイバーを敷き詰めていきます。

屋根裏にセルロースファイバーを敷き詰めた様子 また、壁とあわせて施工することで、住まい全体の断熱性や防音性が向上し、一年を通して快適な室内環境をつくりやすくなります。
新築はもちろん、リノベーションでも施工できるケースが多いため、断熱性能を高めたい方におすすめです。
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セルロースファイバーとグラスウールの違いは何ですか?
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セルロースファイバーとグラスウールは、どちらも広く使われている断熱材ですが、以下のように特徴が異なります。
比較項目 セルロースファイバー グラスウール 主な原料 古紙(新聞紙などのリサイクル紙) ガラスをリサイクルしたガラス繊維 施工方法 専用機械で隙間なく吹き込み施工 マット状・ボード状の断熱材を施工 断熱性 ◎ 高い ○ 高い 防音性 ◎ 非常に高い ○ 一般的 調湿性 ◎ 湿気を吸収・放出し、結露対策にも効果が期待できる △ 調湿性はほとんどない 隙間のできにくさ ◎ 隙間なく施工しやすい ○ 施工品質によって差が出やすい 環境への配慮 ◎ リサイクル素材を使用 ○ リサイクルガラスを使用 価格 △ やや高め ◎ 比較的リーズナブル どちらが良いかは、住まいに求める性能やご予算によって異なります。断熱性だけでなく、防音性や結露対策も重視したい方には、セルロースファイバーがおすすめです。
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セルロースファイバーの寿命はどれくらいですか?
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セルロースファイバーの寿命は、一般的に50年以上とされており、建物と同じくらい長く使える断熱材です。
防火・防虫・防カビ対策が施されており、適切に施工されていれば、長期間にわたって断熱性能を維持できます。
ただし、性能を長く保つためには、施工品質も重要です。隙間なく適切な密度で施工されていることや、雨漏りなどで断熱材が濡れないよう、建物を適切にメンテナンスすることが大切です。
そのため、セルロースファイバーを選ぶ際は、施工実績が豊富な会社に依頼することをおすすめします。
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セルロースファイバーは補助金の対象になりますか?
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条件を満たせば、セルロースファイバーを使った断熱工事で補助金を利用できる場合があります。
ただし、「セルロースファイバーを使えば必ず補助金がもらえる」というわけではありません。 補助金は、住宅の断熱性能や工事の内容などによって対象かどうかが決まります。
また、補助金の制度や条件は毎年変わるため、工事を検討する際は最新の情報を確認することが大切です。
「補助金が使えるか知りたい」という方は、一度リフォーム会社やリノベーション会社に相談するのがオススメです。
まとめ|セルロースファイバーは施工品質まで考えて選ぶことが大切
セルロースファイバーは、高い断熱性だけでなく、防音性や調湿性にも優れた断熱材です。夏は涼しく、冬は暖かい快適な住まいを目指したい方や、結露や騒音に悩んでいる方にもおすすめできます。
一方で、セルロースファイバーはどの会社が施工しても同じ性能になるわけではありません。 断熱材を隙間なく適切な密度で施工できるかどうかによって、住まいの快適性は大きく変わります。
そのため、断熱材だけで判断するのではなく、施工実績や技術力のある会社に相談することが大切です。
SOWAKAでは、セルロースファイバーを使った断熱リノベーションを数多く手掛けており、お住まいの構造や状態に合わせた最適な断熱計画をご提案しています。
「夏の暑さや冬の寒さを改善したい」「断熱リノベーションについて詳しく知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。
この記事のライター

はちとり(株式会社SOWAKA・広報)
◆保有資格:リノベーションコーディネーター
・実績:株式会社SOWAKAで建築業に携わって4年。広報を通じて住まいの知識をお伝えしています。
・一言コメント:ナチュラルな風合いや、古民家のようなアンティークの雰囲気が大好物。3人の子育てを通して感じた、“暮らしのリアルな困りごと”や”小さな疑問”をもとに、住まいづくりに役立つ情報をお届けしています。
名古屋でリノベーションをするならSOWAKA
私たちSOWAKAは、リノベーションを専門に手掛けています。
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木造、軽量鉄骨造、重量鉄骨造の戸建てやマンションのリノベーションを数多く手がけてきた実績のあるSOWAKAならでは提案力で、あなたの夢を叶えるお手伝いをいたします。



