【瀬戸市】Y・Y様邸 コンクリートキッチンの仕上げ工程
築28年のダイワハウスの住まい。
今回のリノベーションの大きな見どころのひとつが、特注「コンクリートのキッチン」です。
“毎日触れる場所だからこそ、美しく強く。”
前回、型枠が外れてコンクリートキッチンの姿がついに現れました。
まだ無垢で荒々しい表情のままですが、ここからいよいよ仕上げの工程へと進んでいきます。この荒々しさも素敵なんですけどね!
表面を整える研磨作業
まず行うのは、天板の面全体をフラットに整える研磨。
打設直後のコンクリートには細かな凹凸や気泡(ピンホール)が残っています。
それらを丁寧に削り込み、滑らかな天板へと仕立てていきます。
研磨は削りすぎても、削らなさすぎてもいけません。照明の映り込み、手触り、水はねの弾き。
ひとつひとつ確認しながら、理想の質感を探っていきます。
職人の手と目が頼りになる、とても繊細な工程です。


水や汚れに強くする「保護仕上げ」
キッチンは、毎日水や油が触れる場所。
そのため研磨後に、特殊なシーラーを塗布して表面を保護します。この作業はお引き渡しの前に行う予定です。
- 水シミがつきにくい
- 油汚れが染み込みにくい
- 拭き取りがしやすい
- 風合いを長く保てる
こうした性能をしっかり持たせることで、デザインと実用性の両立がかないます。
塗膜の濃さや光沢の出方も変わるため、最終的にどんな“顔つき”にするのか、施主様との相談も大切なポイントです。

少しの判断や手の動きで、表情が変わってしまう素材だからこそ、息を合わせ、集中して作業を進めていきます。
どっしりと存在感がありながら、優しく暮らしに馴染むキッチンへ。
そのための“小さなこだわり”の積み重ねです。

完成までもう少し
研磨と保護仕上げを経て、少しずつ完成形に近づいてきました。
キッチンとしての佇まいが整い、空間にどのような存在感を放つのか、お届けしたいと思います。
毎日の暮らしの真ん中に、このコンクリートキッチンのある風景が生まれるまで、あと少しです。

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この記事を書いた人

坂本真由
坂本真由(株式会社SOWAKA)
代表取締役
1984年、熊本県天草市生まれ。
田舎ならではの独特な世界観や価値観に刺激を受けながら育ち、「自分らしく生きる」という人生のテーマを教えてくれた、大好きな地元が私の原点です。
そんな地元を離れたのは、「建築とデザイン」を本格的に学びたかったから。新しい刺激を求めて飛び込んだ専門学校では、建築の基礎から空間づくり、そしてデザインの楽しさを2年間夢中になって学びました。
卒業後は名古屋のビルダーに就職し、現場での経験を重ねながら、より実践的な建築の世界を体感。地元で培った感性と、愛知での学びや経験が、今の私の仕事にしっかりと息づいています。






