断熱リノベーションの専門家が解説|断熱サッシは効果ある?種類・メリット・補助金を分かりやすく解説
執筆監修:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)
執筆監修:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)
断熱リノベーションを手がける専門会社が、「断熱サッシの効果や選び方」について分かりやすく解説します。
結論からいうと、断熱サッシは住宅の断熱性能を高めるうえで非常に効果的で、冷暖房効率の向上や結露対策、省エネにもつながります。
しかし、
- 断熱サッシにはどんな種類がある?
- 内窓とサッシ交換はどちらが良い?
- 本当に光熱費は下がる?
- 補助金は利用できる?
といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、断熱サッシの種類や特徴、それぞれのメリット・デメリット、活用できる補助金制度について、断熱リノベーションの専門家が分かりやすく解説します。
-
断熱サッシは本当に効果がありますか?
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窓は住宅の熱の出入りが最も大きい場所のため、断熱サッシを導入すると冷暖房効率や快適性の向上が期待できます。
- 1. 断熱サッシとは?なぜ断熱リフォームで重要なの?
- 2. 断熱サッシにはどんな種類があるの?
- 2.1. 二重サッシとは?
- 2.2. 複層ガラスサッシとは?
- 2.3. 樹脂サッシとは?
- 3. 断熱サッシにするとどんな効果があるの?
- 3.1. 光熱費の節約
- 3.2. 快適な室内環境
- 3.3. 遮音性と紫外線対策
- 4. 断熱サッシはどのように選ぶのが良い?
- 4.1. 熱貫流率をチェックする
- 4.2. 断熱サッシのガラスはどれが良い?
- 4.3. 断熱サッシの枠はどんな素材がおすすめ?
- 5. 断熱サッシのリフォームに補助金は使える?
- 5.1. 補助金を利用する際のチェックポイント
- 5.2. 先進的窓リノベ2026事業について
- 5.2.1. 先進的窓リノベ2026事業とは?
- 5.2.2. 先進的窓リノベ2026事業で、補助金はいくらもらえる?
- 5.2.3. 先進的窓リノベ2026事業の申請はどうやって行うの?
- 5.2.4. 先進的窓リノベ2026事業を利用する際の注意点は?
- 6. まとめ
- 7. 関連記事
断熱サッシとは?なぜ断熱リフォームで重要なの?

断熱サッシとは、窓から出入りする熱を抑え、住宅の断熱性能を高めるための窓枠やガラスのことです。
窓は住宅の中でも熱の出入りが最も多い場所です。そのため、断熱性能の低い窓では、冬は暖房の熱が外へ逃げやすく、夏は外の暑さが室内へ伝わりやすくなります。
断熱サッシを採用することで、室内の温度を保ちやすくなり、冷暖房効率の向上や光熱費の削減につながります。また、窓の表面温度が外気の影響を受けにくくなるため、結露の発生を抑える効果も期待できます。
断熱サッシの主なポイント
- 窓からの熱の出入りを抑える特殊な窓枠で、一般的なアルミサッシより断熱性能が高い
- 複層ガラス(2枚重ね)と特殊ガスの封入により、一枚ガラスよりも大幅に断熱効果が向上
- 窓枠には熱を伝えにくい樹脂(プラスチック)や樹脂とアルミの複合材を使用
- 冬は暖房の熱を逃がさず、夏は外からの熱を遮断することで、年間を通じて快適な室温を維持
- 冷暖房の効率が上がるため、光熱費の節約につながる
- 窓の表面温度が室温に近づくため結露が発生しにくく、カビやダニの防止にも効果的
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 断熱サッシの目的 | 窓からの熱の出入りを少なくし、光熱費を節約し、快適な室温を保つ。 |
| 断熱サッシの特徴 | 特殊なガラスやサッシ枠の構造によって、熱の伝わりを抑える。 |
| ガラスの種類 | 複層ガラス:2枚のガラスの間に空気やアルゴンガスなどを封入。 |
| Low-E複層ガラス:特殊な金属膜をコーティングし、断熱性と日射熱遮蔽性を向上。 | |
| サッシ枠の素材 | 樹脂サッシ:熱伝導率が低い。 |
| 複合サッシ:樹脂とアルミを組み合わせたもの。 | |
| サッシ枠内部 | 断熱材を入れることで、より高い断熱効果が得られる。 |
| 効果 | 冷暖房効率向上による光熱費節約 (冬:暖気を逃がさない、夏:外からの熱を遮断) |
| 結露防止効果 |
断熱サッシにはどんな種類があるの?

断熱サッシには大きく分けて、二重サッシ、複層ガラスサッシ、樹脂サッシの三種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
| 種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 二重サッシ | 比較的安価、施工が容易 | 開閉の手間、掃除の手間、部屋が狭く感じる |
| 複層ガラスサッシ | 高い断熱・遮音性能、既存サッシ枠に設置可能 | 初期費用はやや高額 |
| 樹脂サッシ | 高い断熱性、結露軽減、耐久性、メンテナンスの手間が少ない | 高額 |
二重サッシとは?
二重サッシは既存の窓の内側に新たな窓をもう一枚設置する方法です。
二枚の窓の間に空気の層が生じることで、断熱効果を高めることができます。比較的安価で施工しやすいという利点がありますが、開閉の手間が倍になり、掃除の手間が増えること、また、内窓の設置スペースが必要となるため、部屋が狭く感じるといったデメリットもあります。
複層ガラスサッシとは?
複層ガラスサッシは、二枚のガラス板の間に空気やアルゴンガスなどの断熱材を封入した特殊なガラスを使用したサッシです。この構造により、高い断熱性能と遮音性能を両立することができます。
既存のサッシ枠に複層ガラスをはめ込むだけで交換できる場合もあり、手軽に断熱性を向上させることができます。初期費用はやや高額になりますが、冷暖房費の節約効果は高く、長い目で見ればお得と言えるでしょう。
樹脂サッシとは?
樹脂サッシは、熱を伝えにくい樹脂素材を窓枠に使用したサッシです。
アルミサッシと比べて熱伝導率が低いため、冬場の窓際の冷え込みや結露を大幅に軽減することができます。また、耐久性にも優れており、メンテナンスの手間も少ないという利点があります。しかし、樹脂サッシは他のサッシに比べて高額であり、初期費用がかかることがデメリットと言えるでしょう。
断熱サッシにするとどんな効果があるの?

断熱サッシにすると、以下のようなメリットと効果があります。
| メリット | 効果 |
|---|---|
| 光熱費の節約 | 断熱効果により冷暖房効率向上、電気代節約 |
| 室内環境の快適さ向上 | 室温一定、結露抑制、カビ・ダニ発生抑制 |
| 遮音性向上 | 騒音低減、静かな住環境 |
| 紫外線カット | 家具や床の日焼け防止、劣化防止 |
| 健康面の向上 | 結露抑制によるカビ・ダニ発生抑制 |
初期費用はかかりますが、長い目で見れば、生活の質を向上させ、快適で健康的な暮らしを送るための賢い投資と言えるでしょう。
光熱費の節約
まず一番に挙げられるのは、光熱費の節約です。断熱サッシは、外の暑さ寒さを室内に伝えにくく、また室内の温度を外に逃がしにくくする優れた機能を持っています。そのため、冷暖房の効率が上がり、使うエネルギーを抑えることが可能になります。
夏の暑い時期には、冷房の設定温度を高めに設定しても涼しく過ごせますし、冬の寒い時期には、暖房の設定温度を低めに設定しても暖かく過ごせるので、電気代の節約に繋がります。
快適な室内環境
断熱サッシにすることで、室内環境の快適さがぐっと向上します。
断熱サッシは、外の気温の影響を受けにくいため、室温を一定に保つ効果があります。夏は涼しく、冬は暖かい快適な空間を作ることができ、一年を通して心地よく過ごすことができます。
また、窓ガラスの表面温度が外気温に近づくため、窓ガラスに水滴が付く結露の発生を抑える効果も期待できます。結露は、カビやダニが発生する原因となるため、健康面でも大きな利点と言えるでしょう。
遮音性と紫外線対策
さらに、断熱サッシは遮音性能にも優れています。外の騒音を室内に伝わりにくくし、静かで落ち着いた住環境を実現します。車の音や近隣の生活音など、外部の騒音が気になる方には特におすすめです。
また、紫外線もカットしてくれるため、家具や床の日焼けを防ぎ、劣化を遅らせる効果も期待できます。
断熱サッシはどのように選ぶのが良い?
どの断熱サッシが最適かは、既存の窓の状態、建物の構造、周辺の環境などを考慮し、専門家と相談しながら最適なサッシを選ぶのがオススメです。以下に、ポイントをまとめてみました。
| 項目 | 詳細 | 補足 |
|---|---|---|
| 熱貫流率 | 窓の熱の出入りの速さを示す数値(W/㎡・K)。数値が小さいほど断熱性能が高い。 | 一般的に3.5W/㎡・K以下が断熱サッシ。地域によって省エネ基準が異なる。 |
| ガラスの種類 | 複層ガラスが断熱性能向上に効果的。空気層だけでなく、アルゴンガスやクリプトンガス封入型もある。 | ガス封入型は空気層型より断熱性能が高い。 |
| サッシ枠の素材 | 樹脂サッシはアルミサッシより断熱性能が高い。複合サッシは両者の利点を併せ持つ。 | アルミサッシは熱伝導率が高い。 |
| 費用と施工業者 | 複数の業者から見積もりを取り、費用、保証内容、アフターサービスなどを比較検討する。 | 総合的に判断して最適な業者を選ぶ。 |

熱貫流率をチェックする
初めに注目すべきは「熱貫流率」です。
熱貫流率とは、窓からどのくらいの速さで熱が出入りするかを示す数値で、単位は「ワット毎平方メートル毎ケルビン(W/㎡・K)」で表されます。この数値が小さいほど、熱の出入りが少なく、断熱性能が高いことを意味します。
一般的に、断熱サッシと呼ばれるものは、熱貫流率が3.5W/㎡・K以下のものを指します。省エネ基準を満たす住宅では、地域によって求められる断熱性能が異なるため、お住まいの地域に合った熱貫流率のものを選びましょう。
断熱サッシのガラスはどれが良い?
一枚のガラスではなく、二枚以上のガラスを重ねた”複層ガラス”が断熱性能の向上には効果があります。
複層ガラスには、ガラスとガラスの間に空気層を設けたものだけでなく、アルゴンガスやクリプトンガスなどの熱伝導率の低いガスを封入したものもあります。ガス封入型の複層ガラスは、空気層だけのものよりもさらに断熱性能を高めることができます。
断熱サッシの枠はどんな素材がおすすめ?
断熱性を重視するのであれば、樹脂サッシを選ぶことをおすすめします。
従来よく使われてきたアルミ製のサッシは熱を伝えやすい性質がありますが、樹脂製のサッシは熱伝導率が低いため、アルミサッシに比べて断熱性能が格段に向上します。
最近では、アルミサッシの表面に樹脂を被せた複合サッシもあり、アルミサッシの強度と樹脂サッシの断熱性を兼ね備えたものもあります。
断熱サッシのリフォームに補助金は使える?
断熱サッシや内窓の設置など、省エネ性能を向上させるリフォームでは補助金を利用できる場合があります。
国や自治体では、住宅の省エネ化を進めるために、窓の断熱リフォームを対象とした補助金制度を用意しています。
窓の断熱性能が高くなると、冬は暖かく、夏は涼しい室内環境を保ちやすくなります。また、エアコンの効率が良くなるため、光熱費の節約にもつながります。
補助金の対象となる工事や補助額は制度によって異なりますが、
- 内窓の設置
- 断熱サッシへの交換
- 複層ガラスへの交換
などが対象になることが多くあります。
ただし、補助金には申請期限があったり、予算の上限に達すると受付が終了したりすることがあります。そのため、リフォームを検討し始めたら早めに情報を確認することが大切です。
補助金を利用する際のチェックポイント
- 利用できる補助金があるか確認する
- 希望する工事が対象になっているか確認する
- 申請期限を確認する
- 工事前に申請が必要か確認する
- 最新情報は自治体やリフォーム会社へ相談する
先進的窓リノベ2026事業について
先進的窓リノベ2026事業とは?
窓の断熱リフォームを行う際に利用できる、国の補助金制度です。
窓は住宅の中でも熱の出入りが最も多い場所です。そのため、内窓の設置や断熱サッシへの交換を行うことで、冬の寒さや夏の暑さを軽減し、冷暖房費の削減につながります。
先進的窓リノベ2026事業は、このような断熱性能の高い窓への改修工事を支援するための補助金制度です。戸建住宅だけでなく、マンションなどの集合住宅も対象になります。
先進的窓リノベ2026事業で、補助金はいくらもらえる?
補助額は工事の種類や断熱効果、設置する窓の性能や数などによって異なりますが、住宅1戸あたり最大100万円まで補助を受けることができます。
対象となる工事は主に次の4つです。
- ガラス交換
- 内窓設置
- 外窓交換
- ドア交換(窓工事と同時の場合)
先進的窓リノベ2026事業の申請はどうやって行うの?
補助金の申請は、お客様自身ではなく施工会社が行います。
基本的な流れは次の通りです。
- リフォーム会社へ相談する
- 補助金対象の商品・工事を選ぶ
- 工事契約を結ぶ
- 工事を行う
- 施工会社が補助金を申請する
- 補助金分が工事代金から差し引かれる、または後日還元される
先進的窓リノベ2026事業を利用する際の注意点は?
① 対象商品でなければ補助金は使えません:補助金を利用するには、国が定めた性能基準を満たした登録製品を使用する必要があります。
② 登録事業者による工事が必要です:補助金申請は登録された施工会社しか行えません。工事を依頼する前に確認しておきましょう。
③ 補助金には予算上限があります:予算がなくなると受付が終了します。毎年申請が集中するため、早めの相談がおすすめです。
④ 工事を始めてからでは申請できない場合があります:契約や工事のタイミングによっては対象外になることがあります。補助金を利用したい場合は、計画段階で施工会社へ相談しましょう。
⑤ 最低補助額の条件があります:補助金申請額の合計が5万円未満の場合は申請できません。小規模な工事だけでは対象外になることがあります。

株式会社SOWAKAは、先進的窓リノベ2026事業に登録しておりますので、補助金の利用が可能です。
補助金などの制度を賢く利用して、快適で省エネな暮らしを実現しましょう!
まとめ
断熱サッシは、窓から出入りする熱を抑え、住まいの快適性や省エネ性能を高める効果が期待できるリフォームです。
冬の寒さや夏の暑さを軽減できるだけでなく、冷暖房効率の向上による光熱費の削減や、結露対策にもつながります。また、補助金制度を活用することで、費用負担を抑えながら断熱性能を向上できる場合もあります。
断熱サッシにはさまざまな種類があるため、住まいの状況やご予算に合わせて選ぶことが大切です。快適で省エネな住まいづくりをお考えの方は、断熱サッシの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者

杉山幸治
杉山幸治(株式会社SOWAKA)
・保有資格: 一級建築施工管理技士、第二種電気工事士、石綿含有建材調査者
・実績: 業界歴27年以上。名古屋を中心に数百件の鉄骨造・RC造リノベーションを監督。
・一言アドバイス: 鉄骨造は『骨組み』が命です。見えない部分のサビや断熱をどう処理するかで、20年後の住み心地が変わります。名古屋で鉄骨造リノベーションをお考えでしたら、是非一度ご相談下さい。
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