重量鉄骨造リノベーションのスケジュールとお金の流れを徹底解説

この記事は、こんな方におすすめ

  • 鉄骨造の中古住宅をリノベーションしようと検討中の方
  • 重量鉄骨造の住宅リノベーションを考えているが、何から始めたら良いか分からない方
  • 重量鉄骨造リノベーションの流れが知りたい方
  • 重量鉄骨造リノベーションを行う上で、お金が必要になるタイミングを把握しておきたい方 など

この記事では、重量鉄骨造リノベーションをご検討中の方に向けて、物件探しから入居までのおおまかなスケジュールとお金の流れについて詳しくご紹介しています。

重量鉄骨造は木造住宅と比較して耐久性に優れている事から、中古物件をリノベーションしたい方には人気があります。ただ、いつ希望の条件にマッチした物件が売りに出されるか分からないのが中古物件の難しい点です。

そのため、事前にリノベーション全体のスケジュール感とお金の流れを把握しておくことで、気に入った物件が出た時に素早い決断ができるように準備を整えておくことが重要になります。

この記事の重要ポイント

  • リノベーションのスケジュールは『入居希望日』からの逆算になる
  • リフォーム(部分改修)のスケジュールは一般的には約3か月。最短の場合2.5カ月。
  • リノベーション(全面改修)のスケジュールは一般的には約6か月。最短で4カ月。
  • 納期が極端に短い場合、特急料金として割り増し請求となる場合が大半のため、スケジュールは余裕を持って考える
  • お金は大まかに分けて、4分割して支払う

リノベーション開始から入居(引き渡し)までの流れ

鉄骨造の戸建て住宅をリノベーションをする際の、物件選びから入居までの流れを詳しくご紹介します。

なお、今回ご紹介するのは株式会社SOWAKA(名古屋周辺地域でのリノベーションを手掛ける専門店)の実例になりますので、必ずしもこの通りではないという事をご了解の上で、参考情報としてお読みください。

重量鉄骨造住宅リノベーションのスケジュールとお金の流れ

具体的なリノベーションのスケジュールと支払い発生のタイミングは、以下のようになります。

資金計画・資金の準備
まずは、リノベーションに向けて資金の準備を進めます。

物件(鉄骨造の戸建て住宅)を見つける

まずはリノベーションする物件を探して、内覧をする事からスタートします。

STEP
1

リノベーション業者への問い合わせ

気になる物件が見つかったら、契約する前にいくつかのリノベーション業者に問い合わせをします。

STEP
2

【1回目】リノベーション業者との打ち合わせ

物件が決まったら、リノベーション業者の担当者と入居希望時期や要望、予算などの話し合いを行います。

STEP
3

【2回目】リノベーション業者との打ち合わせ

業者から見積りをもらいます。

STEP
4

金融機関へのローンの事前審査依頼

ローンが必要な場合、金融機関にローンの事前審査を受けます。

STEP
5

【3回目】リノベーション業者との打ち合わせ(事前審査の結果判明後)

ローン予算に応じたリノベーションプラン確定及び業者への申し込みを行います。

STEP
6

準備金支払い

準備金として、見積り金額の10%前後の支払いが発生します。

STEP
7

設計・仕様決定

リノベーションプランに合わせた設計および内装などの仕様を確定します。

STEP
8

工事請負契約締結・工事申請

打合せによって決まったプランや仕様、見積書の内容でリノベーション会社と工事請負契約締結を行います。

また、工事請負契約締結後に金融機関と住宅ローンの金商契約(本契約)を行います。

同時期にリノベーション会社の担当者と共に近隣の方へ「工事のあいさつ」へ行きます。

STEP
9

着手金支払い

着手金として、見積り金額の40%前後の支払いが発生します。

STEP
10

着工

リノベーションを進めるため、内装などの解体工事に着手します。フルリノベーションや大規模なリフォームの場合は、着工までに仮住まいへの引っ越しを済ませる必要があります。

STEP
11

【1回目】現場打合せ(~1週間)

解体工事終了後に、現場でプラン通りに工事が進められるかどうか確認、打ち合わせをします。修正が必要な場合は再設計となります。

STEP
12

工事再開

修正済みのプランに沿って、リノベーション工事を進めます。

STEP
13

【2回目】現場打合せ

電気の配線完了後、現場でコンセントや照明の位置などについて確認します。

STEP
14

【3回目】現場打合せ

大工仕事完了間際に、現場を確認します。この時点で間取りや壁材、断熱材などはすでに工事完了となるため、大幅な修正は原則として行えません。

STEP
15

中間金支払い

中間金として、着工から完成予定までの中間時期に工事請負金額の30%相当の支払いが発生します。

STEP
16

【4回目】現場打合せ

「施主検査」として、引き渡し直前の確認作業となります。すべてが仕様通りになっているかどうか、工事不良個所はないか、などを細かく確認します。

STEP
17

最終調整&引き渡し・入居

施主検査で出た細かい修正などを済ませた後、引き渡し・入居となります。

STEP
18

完成金支払い

引き渡し後、残金を全額支払います。

STEP
19

物件(戸建て鉄骨造住宅)を探す

まずは、リノベーションを予定する物件を探して内覧をする事からスタートします。

インターネットなどで情報を集めて不動産屋に行き、希望の条件に合った物件を実際に見て行きます。

この時、不動産屋さんには「リノベーションを考えている」という事を伝えておく事をおすすめします。

物件選びは最も重要なパートですので、慌てずじっくり時間をかけて、納得のいく物件を探せると良いですね。

リノベーション業者への問い合わせ

物件がある程度決まってきたら、リノベーションを依頼する業者を探して問い合わせをし、打ち合わせの予約を取ります。

もし気になる物件があるけどまだ契約していない状態であれば、「一緒に内覧をして欲しい」と伝えて同行してもらい、リノベーションの専門家の視点から意見を聞かせてもらう事をおすすめします。

Info

相談をする業者を探す時にはGoogle検索を活用してみて下さい。
「リノベーション+名古屋(お住いのエリア)」や「重量鉄骨造,リノベーション」といったキーワードで検索して、過去の事例などを見ながら良さそうな業者2~3件に問い合わせて、面談の予約をしましょう。

【第1回】リノベーション業者との打ち合わせ

物件が決まったら、リノベーション業者と具体的なリノベーションの内容について打ち合わせをします。

この時、業者から聞かれる事は主には以下のような内容になりますので、事前に準備しておくと打ち合わせがスムーズに進められます。

業者によって事前情報として様々な事を聞かれると思いますが、可能な限り具体的に詳しく情報を伝えるようにすると良いでしょう。

初回打ち合わせで聞かれる事

  • 物件の場所や広さ、図面がある場合は図面の確認など
  • いつ頃入居希望なのか
  • 大まかな予算
  • 具体的な要望
  • 家族構成や背景、リノベーションを検討している理由
  • 工事予定物件の近隣環境 など
坂本真由

数社を比較する場合は、すべての業者に、できるだけ同じ内容を伝えるようにしましょう

色々な業者との話し合いを重ねて行くうちに、「あれも良いな」「これも良いな」と要望が積み重なって行き、気が付けば全然違う方向に話が進んで行ってしまう…というケースが良くあります。

それを回避するために、事前に話す内容をまとめておく事と、どんな基準で業者を選ぶのかを決めておく事が大切です。

初期段階でNG業者を見極めるポイント

重量鉄骨造リノベーションはリノベーションの中でも難易度が高く、高度な専門知識やスキル、ノウハウが必須です。

過去に、複数の重量鉄骨造のフルリノベーションを手掛けた事がある業者を選ぶ事をお勧めします。

※上記が必ずしも当てはまるとは限りませんので、参考情報としてお考え下さい。

【2回目】いくつかのリノベーション業者と打ち合わせ

複数の業者と初回の打ち合わせを行った後、候補となる業者を2~3社に絞り込み、2回目の打ち合わせを行います。

2回目の打ち合わせでは、業者から見積り書(概算)が提示されます。

見積書は難しくて分かりにくい部分も多くあると思いますが、しっかりと目を通して不明瞭な点や希望が反映されていない点がないかなど抜け漏れがないように確認してください。

不明瞭な点や、分からない点は必ず業者に確認してください。

注意

見積もりについて踏み込んだ質問をした時に曖昧な返答をしたり、ごまかしたりする業者は要注意です。
完成後のトラブルを回避するためにも、見積もりの内容はしっかりと把握して、納得してから発注するように心がけて下さい。

金融機関へのローンの事前審査依頼

業者から見積りが出揃ったら、最有力候補の見積りをもとにローンを依頼する金融機関の審査を受けます。

リノベーションプランが確定する前に、ローンとして最大でいくらまでお金を借りる事ができるのかを金融機関に確認しておく必要があります。

事前審査に必要な書類などの例は、金融機関のホームページなどで確認する事が可能です。

参考資料:大垣共立銀行のリフォームローン審査について

【お金の流れ1】準備金支払い

金融機関でローンの審査が通ったら、いよいよ依頼先の業者を決定します。

依頼の意志を伝えたのち、「契約書」または「申込書」というような書面を取り交わしますので、その書類で規定されている「準備金」を支払います。

準備金は「手付金」というような呼び方をする場合もあります。

金額は業者によってまちまちですが、一般的には見積もり総額の10%前後が相場と言われています。見積り総額によって金額や支払い条件が変動する業者もあります。

※支払いについては各業者によってかなりばらつきがありますので、あくまでも株式会社SOWAKAの事例としてご紹介します。

設計・仕様決定

設計士が、間取りや構造をどのように作り変えて行くのかについて図面に書き起こしていきます。

また、内装や設備についても具体的にどのメーカーのどの設備を入れるのかとか、どんな壁紙にするのかと言うような細かい仕様までを決定していきます。

場合によっては、リノベ会社の担当者と一緒にメーカーショールームに出向き、キッチンや浴室の設備などについて実物を見ながら決定していく事もあります。

希望を伝えつつ、予算内に収まるようにしっかりと話し合いを重ねる事が必要です。

設計に入る=契約だと考えておこう!

設計に入った段階で「やっぱり他の業者にお願いしたい」と思った場合、もちろんそのような選択をする事はできますが、大半のリノベ業者は違約金の請求が可能なタイミングとなりますので、設計に入った段階でのキャンセルはよほどの事情がない限りは回避するようにしましょう。

一方で、人生で最も大きな買い物のひとつとなる住宅ですので、どうしても受け入れがたい事情などが発生した場合は、できるだけ早くその旨を伝えたうえで違約金を払って納得できる業者に変える事も重要な判断となります。

工事請負契約締結・工事申請

工事請負契約とは、住宅やビルなどの建設工事に関して、発注者(施主)と受注者(請負人、施工業者)が締結する契約の事です。

工事請負契約書に双方が押印した時点で、契約成立となります。

【お金の流れ2】着手金支払い

着工前に「着手金」の支払いが発生します。

着手金とは、リノベーション工事に着手するにあたってリノベ業者に納付する費用の事で、設計仕様確定後、建設工事の着手日までに支払うのが一般的な支払いのタイミングとなります。

近隣へのあいさつは、このタイミングがベスト!

着手金の支払いを終えたら、いよいよ現場での工事がスタートします。トラブルを回避するため、近隣へのあいさつ回りは、工事開始前に行うようにしましょう。

株式会社SOWAKAでは、施主様と一緒にあいさつ回りをさせていただくようにしています。

着工(工事着手)

着手金の支払いが完了したら、いよいよ着工です。

部分リノベーションの場合、改修する部分の内装を丁寧に取り外していきます。

フルリノベーションの場合、まずは内装の全てを取り払いスケルトンと言われる状態にするところまでが第一段階となります。

ちなみに…

ちなみに、フルリノベーションや大規模なリフォームの場合は着工の前に住宅内部を空にする必要があります。

リノベーション範囲によって、荷物を一部屋にまとめて工事を進める場合もあれば、一旦仮の住まいに引っ越しをしてからリノベーションに着手する場合もあります。

もし事情があって引越が難しい場合は、エリアを分割して半分ずつリノベーションを進めるという方法もありますので、業者と相談しながら進めて下さい。

【1回目】現場打合せ(~1週間)

壁も含めて、内装を全て取り払ってスケルトンの状態にした段階で、当初のプラン通りにリノベーション工事を進められるかどうか、施工業者によって確認作業が実施されます。

例えば、水廻りや構造体に思いがけない劣化が生じている事が判明したり、構造的に取り払えない柱や梁が存在していたりする場合があります。

また、予測が難しい段差や配管や配線を通すルート確保など、スケルトンにしてみないと分からない事もあります。

確認の結果、予定を変更しなければいけない場合は計画変更や、再設計などの修正が必要となります。

工事再開

スケルトンの状態で現場打ち合わせを行い、その結果に基づいた修正済みのプランに沿って、リノベーション工事を進めます。

【2回目】現場打合せ

電気工事が完了したら、2回目の現場打合せを実施します。

実際に物件に入り、コンセントや照明の位置などについて確認します。

この時点では、まだ壁を含めた内装は完成しておらず、完成した状態を想像しながら細かく打ち合わせを行います。

【3回目】現場打合せ

3回目の現場打合せは、大工仕事完了間際に実施します。

この時点で間取りや壁材、断熱材などはすでに工事が完了した状態となるため、大幅な修正は原則として行えません。

【4回目】現場打合せ(施主検査)

4回目の現場打合せは、引き渡し直前に「施主検査」として、間取りや仕様の確認及び扉や水廻りなどの住宅内部全体の動作確認、設置家電の動作確認、さらには壁紙の張り具合やパーツの取付状況などを、リノベ業者担当者と一緒に細かくチェックします。

もし気になる事がある場合は、遠慮せずにすべて質問・確認するようにしてください。ここで「ちょっと気になるけど、まぁいいか」とスルーしてしまうと、後々それがどうしても気になって日々の生活の小さなストレスにつながる場合もありますので要注意です。

【お金の流れ3】中間金支払い

施主検査が終了した時点で、中間金の支払いが発生します。

中間金とは、着手から完成予定までの期間のちょうど中間あたりの時期に支払う費用の事です。

工事請負契約額の30%が一般的な相場と言われています。

最終調整&引き渡し・入居

「施主検査」の際に出た細かい修正を終えた状態で、いよいよ引き渡しとなります。

リノベーションのために仮住まいに転居していた場合は、引き渡し後に引っ越しとなります。

転居を伴わないリノベーションの場合は、生活用品などを整えたらリノベーションは完了となります。

【お金の流れ4】完成金支払い

引き渡しが完了したら、完成金として残金を全額一括で支払います。

物件引き渡し完了後、1週間以内に支払うのが一般的です。

お金の流れまとめ

リノベーションの流れに沿って必要となる支払いタイミング(お金の流れ)は、以下のようになります。(一例)

種類支払いのタイミング金額(目途)
準備金リノベーションプラン確定後、設計に着手するまで見積り額の5~10%程度
着手金工事請負契約を締結し、住宅ローンの金商契約後工事請負契約額の40%
中間金着手から完成予定までの期間のちょうど中間あたりの時期(施主検査の前)工事請負契約額の30%程度
完成金引き渡し終了後、1週間以内残りの全額
(注)支払回数やタイミング、条件などは業者によって異なります。

全体の流れの中で気を付けたいポイント

リノベーション全体の流れの中で、気を付けたいポイントをいくつかご紹介します。

ローン金額によってはプランの変更が必要になる場合もある

リノベーションの初期段階で、希望を伝えた結果、業者から1,000万円の見積りを受け取っていたとします。

その見積りをもとにローン審査を受けた結果、満額の1,000万円のローンを受けられる事になったとしたら、そのままのプランでリノベーションを進めるのは危険です。

なぜなら、リノベーションには工事費用以外にも様々な費用が必要になるからです。例えば、リノベーション工事期間中に仮住まいに転居する必要がある場合は、転居費用や仮住まいを借りるための費用が必要となります。もしそれらの費用が捻出できる状態ではない場合は、リノベーション費用を減らして、一部を転居費用などに割り当てる必要が生じます。

ローン可能な金額が確定したら、その時点で工務店と打ち合わせを行い、経済的に無理のないリノベーションプランを組むようにする事をおすすめします。

気になる事は躊躇せず相談する

各プロセスの中で気になる事がある場合は、とにかく躊躇せず、できるだけ早くリノベーション業者に質問や相談をする事が重要です。

工事期間中、何度か節目となるタイミングがありますので、質問や要望があれば随時相談するようにしましょう。

もちろん、相談内容によってはタイミング的に実現が難しかったり、追加費用がかさんでしまい諦めざるを得ない場合もありますが、完成後にどうしても気になってしまい、「あの時言っておけば良かった…」と後悔しないようにダメモト精神で相談する事をお勧めします。

株式会社SOWAKAのリノベーションの形

尾張旭市周辺でリノベーション案件を多数手がけている株式会社SOWAKA

弊社では、「物件探し・ローンを組む・設計・施工」などの工程を全てまとめて対応するワンストップリノベーションは行っておりません

そのかわり、お客様が良いと思った中古物件をスタッフが一緒に内覧をさせていただきます。内覧の際に、リノベーション向きの物件かどうか確認を行い、お客様にお伝えさせていただく事もしています。

今ではなく、数年・数十年先の暮らしを想像して家づくりをご提案しています。

まとめ

重量鉄骨造リノベーションは、物件探しから始めると、一般的に8カ月~12か月程度かかります。場合によっては2年近くにも及ぶ事もあります。

特に、重量鉄骨の中古物件探しに関してはそもそもの市場流通数がそれほど多くない事もあり、余裕をもったスケジュールで行動できるようにするとストレスなくリノベーションと向き合う事ができるかと思います。

また、リノベーションには不動産会社、リノベーション会社、ローン会社、様々な会社と連携を取りながら進めていく事が必要になります。フィーリングが合い、信頼できる会社と二人三脚でリノベーションを進めていく事も、住まいの満足度に大きく影響してきます。

株式会社SOWAKAではリノベーション会社としての目線だけではなく、これから住んでいく家族全員が快適に、それぞれに合った暮らしができるような提案をしています。皆さまの暮らしつくりのお役に少しでも立てたら幸いです。

SOWAKAが手掛けた重量鉄骨造リノベーションの事例紹介

名古屋市東区にある、重量鉄骨3階建てのリノベーション施工事例です。

空き家になっていた築38年のご主人のご実家を、新しい住まいへと生まれ変わらせる『実家リノベーション』をご紹介します。

リノベーション事例

名古屋市内を中心に、愛知県全域で多数のリノベーションの事例があります。
是非ご覧ください。

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