リノベーション費用はどれぐらい必要?相場や予算を立てる際のコツなどを詳しく解説!
執筆:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)
この記事は、こんな方におすすめ
- リノベーションにかかる費用が知りたい方
- これからリノベーションを予定している方
- マンションや戸建てなど具体的には決めていないけど、マイホーム購入を検討している方
近年、マイホームの選択肢のひとつとして人気が出てきている『リノベーション』。
自由に自分好みの家を作れることはもちろん、新築より低コストで建てられるという部分も魅力のひとつです。
ただ、自由にできるからこそ、リノベーションにかかる費用も十人十色。
この記事では、リノベーションを検討中の方が疑問に感じるリノベーション費用や相場、予算を立てる際のコツなどについて、専門家が詳しく解説します。
- 1. リフォームとフルリノベーションで費用は大きく変わる
- 2. リフォームについて
- 2.1. リフォームとは?
- 2.2. リフォームの相場
- 3. フルリノベーションについて
- 3.1. フルリノベーションとは?
- 3.2. マンションをフルリノベする場合の相場は600万円~
- 3.3. 戸建てをフルリノベする場合の相場は1200万円~
- 4. リノベーション費用に影響する3つの要素とは?
- 4.1. 当該物件の状態
- 4.2. 土地や地域
- 4.3. ご希望条件
- 5. 上手な予算の立て方
- 5.1. 今の家の不満な点、直したい点をリストアップする
- 5.2. 長期的な視点で考える
- 5.3. 優先順位を決める
- 6. リノベーション以外にかかるお金
- 6.1. 中古住宅購入費と仲介手数料
- 6.2. 新しい家具や家電費用
- 6.3. 仮住まいの費用
- 7. まとめ
リフォームとフルリノベーションで費用は大きく変わる
リノベーションには、設備交換や建物内の一部だけを作り変える「リフォーム」と、間取りなども含めてすべてを作り変える「フルリノベーション」があります。このどちらを選択するかによって、必要となる費用(コスト)は大きく異なります。
リノベーションを考える時、まず最初にリフォームにするのか、フルリノベーションにするのか、という事から検討を始めてみて下さい。
リフォームとリノベーション、新築の違いとは?
リフォームは、近年では「部分リノベーション」という言い方をする事も増えてきています。
SOWAKAでは、リフォームとリノベーション、新築の違いについて以下のように考えています。
- リフォーム:模様替えや修理、メンテナンスをすること(例:壁紙の張替え、トイレの取り替え、外壁の塗り替え)
- リノベーション:住まい手に合わせた間取りに変えながら住環境の性能向上をすること(例:スケルトン改装、増築や減築)
- 注文住宅新築: 更地に予算とデザインのバランスを計りながら高性能住宅を新しく建てること
参考記事:建設事業(リノベーション・新築)について
リフォームについて
まずは、リフォームについて詳しくご説明します。
リフォームとは?
リフォームとは、洗面台とお風呂部分の間取りを少し変えて設備を新しいものに変えたり、台所をカウンターキッチンに入れ替えつつ、パントリーを増設するというように部分的に改修する事を指します。
特に経年劣化が気になりやすいトイレやお風呂などの水廻りは、リフォームの対象になる事が多いです。
リフォームの相場
リフォームをする際の部位別の相場については、国土交通省が相場データを公表しています。
そのデータ中から、特に人気の部位(エリア)をいくつかリストアップしてみましたので、リフォームやリノベーションの予算を検討する際の参考にしてみて下さい。
部位(エリア) | 費用の相場 |
---|---|
トイレ | 約20~100万円 |
キッチン(台所) | 約50~200万円 |
浴室・お風呂 | 約60~150万円 |
洗面所 | 約20~100万円 |
ポイント
いずれの部位も、設置する部品・パーツのグレードやメーカーによって金額が大きく異なります。
予算内に収めるコツとしては、各部品の価格を確認してグレードダウンしても良いものと、絶対に妥協したくないものをしっかりと選択する事が重要です。
フルリノベーションについて
続いて、フルリノベーションについて詳しくご紹介します。
フルリノベーションとは?
フルリノベーションとは、建物すべての設備や壁を取り払い、スケルトンにした状態から始めるリノベーションです。
既存の家の土台を残しつつ、注文住宅のように希望に沿ったきれいな状態の家ができあがります。リフォームでは、工事をした部分としていない部分のギャップが気になりますが、フルリノベーションでは家全体を統一したデザインにする事もできます。
また、断熱機能や耐震機能を上げる為にフルリノベーションを選択される方も多いです。
マンションをフルリノベする場合の相場は600万円~
中古マンションの1室を、間取りも全て作り変えてフルリノベーションする場合、1平米辺り10~20万程度が相場となります。(当社調べ)※物件の購入代金は含めません
60平米に換算すると600~1,200万円ほどかかる計算となります。
マンションのフルリノベーションは、中古マンションを購入して、希望の間取りに作り変えるというスタイルがトレンドとなっています。
戸建てをフルリノベする場合の相場は1200万円~
中古の一戸建てをリノベーションする場合、建坪30坪で1200~2000万程が費用相場です。(当社調べ)※物件の購入代金は含めません
マンションと違い、外壁や門周辺などの外回りにも手を加えることが多く、費用がよりかかってきます。
戸建てについては、中古の戸建てを購入したり、相続した戸建てをフルリノベーションするのが一般的でしたが、最近は新築戸建てを購入して入居する前に間取りや内装を好みの状態に作り変えるという方も増えてきています。
ポイント
マンションの場合も戸建ての場合も、建物の広さによって金額が変動します。
加えて、それぞれの建物の状態や形状、間取りや設備に対する希望によってかかる費用が大きく変わるため、「相場」と言っても物件ごとに大きく異なるのが実情です。
予算内に収めるコツとしては、リノベーションを依頼する会社の担当者に予算と、絶対に妥協できない点を明確に伝えて、納得できるまで打ち合わせを重ねる事が重要です。
フルリノベーション参考記事
リノベーション費用に影響する3つの要素とは?
リノベーションは、いわばすべての案件が「カスタムメイド」です。物件の状態やご希望の条件などによって価格が大きく変わるため、「相場は100万円」と言うように明確にお伝えしづらいのが実情です。
そこで、リノベーションを行う際に費用に影響を及ぼす3つの要素について詳しくご説明したいと思います。
当該物件の状態
リノベーションを実施する物件の築年数は何年か?建物の傷み具合はどの程度か?耐震強度は十分か?など、当該物件の状態は、リノベーションの費用に大きな影響を及ぼします。
土地や地域
リノベーションを行う物件がある土地や地域によって、材料の運搬費・人件費が変動します。
また、マンションの場合は階数やエレベーターの有無などによって運搬費が変わる場合もあります。
ご希望条件
リノベーションを水回り周辺だけにするのか、建物全て行うのか。新しく間取りを変えるのかどうか。また新しい住居のキッチンやバスルームにどの程度のグレードの設備を入れるのか、など希望する条件によって費用は大きく異なります。
上手な予算の立て方
リノベーションをするには予算が限られていることが一般的な為、全てを実現できるわけではありません。
どのように予算を立てていけばよいのでしょうか?
予算を立てる際のポイント
- 今の家の不満な点、直したい点をリストアップする
- 長期的な視点で考える
- 優先順位を決める
今の家の不満な点、直したい点をリストアップする
まずは今お住まいの家で、不満な点、気になる点、直したい点を家族みなさんでリストアップするのがおすすめです。「キッチンが狭い」「収納が少ない」「日当たりが悪い」など。合わせて給湯設備や断熱機能は十分かなどの性能面での検討も大切です。
長期的な視点で考える
リノベーションは頻繁に手軽にできる訳ではないので、長期的な考えも必要になります。
今の家に何年住むつもりなのか。その頃には自分は何歳で、家族は何人で住んでいるのか。
それによっては、2世帯しやすい間取りを取り入れたり、バリアフリーが必要になる場合も想定していかなければいけませんね。
優先順位を決める
業者との打合せが始まって、家族それぞれの希望を叶えていたら、予算はどんどんふくらんでいくばかりです。「予算がかかっても、キッチンは広くしたい」「予算オーバーならここの収納はあきらめる」等、優先する部分と妥協する部分をハッキリとしておくのが、成功の秘訣です。
リノベーション以外にかかるお金
最後に、リノベーション工事以外にかかるお金について。
ここも予算を決めていく中でしっかりと理解しておく必要があります。
中古住宅購入費と仲介手数料
これは大前提の話ですが、新しく住宅を購入するのであれば、その費用。また不動産屋さんへ支払う仲介手数料も予算に入れる必要があります。
新しい家具や家電費用
家を新しくしたら、やはり家具や家電も新調したいのが人の気持ちと言うもの。
せっかく希望通りの家ができたのなら、新しい住居のイメージ雰囲気に合わせてある程度は買い揃えたいですよね。
また、間取りや広さが変わったことによって、エアコンの機能を大きいものにしたり、カーテンのサイズを変えたりと、必要な部分も多々出てきます。
仮住まいの費用
今の家をリノベーションする場合は、工事期間に仮住まいをする必要があります。
工事期間が約3ヶ月とすると、その分の家賃(3ヶ月分)+敷金・礼金+2回分の引越し費用がかかってきます。お住まいの地域の家賃相場にもよりますが、50~100万円程は見ていただくのが良いですね。
まとめ
ここまでリノベーションをするにあたっての相場や予算の立て方についてお話をしてきましたが、これに加えて物件を所有すると固定資産税が毎年発生します。
また、一戸建ての場合は修繕費を少しずつ用意していかなければならないですし、マンションの場合は管理費や駐車場代等が月々かかってきます。
どれだけ良い家ができあがってもローン返済やその他の支出ばかりに捉われてしまっては、本当の意味で充実した暮らしができるとは言えませんよね。
愛知県尾張旭市でリノベーション物件の取り扱い実績が豊富な株式会社SOWAKAでは、皆様がどのような暮らしをしたいのか、何を大切にしていきたいのかという事について、しっかりとヒアリングをして寄り添いながら、『暮らし』の一部として家づくりのご提案をしています。
まずは皆様の今心配な事、こうしたいというご希望をお聞かせください!きっとお役に立てるご提案ができると思います。
リノベーション事例
名古屋市内を中心に、愛知県全域で多数のリノベーションの事例があります。
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