チェックリストで確認!すまいの防犯対策はどれぐらいできていますか?
昨今、全国各地で強盗や空き巣の被害が増えています。特に、「闇バイト」で集められたと思われる複数人の犯罪者が、在宅している時間帯に押し入り、暴力によって金品の在りかやクレジットカードの暗証番号を強引に聞き出すと言った凶悪な事件に関するニュースを目にする機会も多いと思います。
この記事では、防犯対策のセルフチェックリストをベースに、住まいの防犯対策について考えてみたいと思います。
※この記事は、愛知県警察が配布している「地域安全対策ニュース」を参考にして作成しています
まずは防犯対策チェックリストで確認してみよう
まずは、防犯対策のセルフチェックリストをご紹介します。当てはまるものがいくつあるか、ご自身で確認してみて下さい。
防犯対策のセルフチェックリスト
- 植栽やフェンスは、見通しが良い状態で設置してある
- 自動で点灯するセンサーライト、門灯、玄関灯などで夜間の照明配慮がなされている
- ベランダや窓の近くに、窓やベランダへの足場となるような室外機、物置などを置いていない
- 玄関はワンドアツーロックにしてあり、勝手口に上下スライド式窓がある場合は、必ず窓もロックしている
- 玄関ドアや窓サッシは防犯性能の高いCP建物部品(防犯建物部品)である
- 窓ガラスには、CPガラス(防犯ガラス)またはCPフィルム(防犯フィルム)を使用している
- 配管は2階への足場として利用できないようになっている
- 昼夜を問わず、在宅している時や短時間の外出でも必ず施錠している
- 長期間留守にする場合は、室内を点灯したり、新聞の配達を止めるなどの配慮をしている
- 見かけない人を近所で見た時には、あいさつや会釈をするようにしている
※CPとは?
『CP』とはCrime Prevention(防犯)の頭文字をシンボル化したものです。
※CPフィルム(防犯フィルム)とは?
CPフィルム(防犯フィルム)とは、フィルムの厚みが350㎛以上で、日本ウインドウ・フィルム工業会が指定する接着剤を使用し、防犯フィルム施工技能者(国家検定技能士)が厚み5㎜以上のフロートガラス及び3㎜厚複層ガラスに施工するものである。(日本ウインドウ・フィルム工業会より引用)
いかがでしたか?
施錠や戸締りなどは日ごろから意識できていても、2階への足場となるものが置かれている状態になっていないかどうか?や、防犯ガラスになっているかどうか?までは意識していない方も多いのではないでしょうか。
防犯対策チェックリストの解説
続いて、チェックリストの項目について個別に詳しく解説していきます。
植栽やフェンスは、見通しが良い状態で設置してある
泥棒や強盗などの犯罪者は、人に見られることを最も嫌います。高い塀や見通しの悪いフェンス、生い茂った植栽など周囲からの死角が多い家は犯罪者にとって格好のターゲットとなってしまいます。
もし現在の住まいが、プライバシーを重視して外から見えにくい塀やフェンス、植栽で囲われた状態になっている場合には、「防犯面で脆弱性がある」というふうに見かたを変えてみると、防犯性を高める事ができるかもしれません。
自動で点灯するセンサーライト、門灯、玄関灯などで夜間の照明配慮がなされている
「光」の対策を取る事で、犯罪者を遠ざける可能性が高められます。人の動きを感知して点灯するセンサーライトはホームセンターや家電量販店などでも購入できます。
また、門灯や玄関灯などを点灯させて「在宅している」という事を知らせて、被害を遠ざけましょう。
ベランダや窓の近くに、窓やベランダへの足場となるような室外機、物置などを置いていない
泥棒は、ちょっとした足場があれば高窓や2階のベランダなどからも簡単に侵入します。
クーラーの室外機、物置などはできるだけ建物と離して設置する事で、侵入の際の足場にならないように配慮する必要があります。
また、保管場所がないからと敷地内に出しっぱなしになっている脚立なども侵入時に利用されてしまうリスクがあるので注意が必要です。
玄関はワンドアツーロックにしてあり、勝手口に上下スライド式窓がある場合は、必ず窓もロックしている
ひとつの扉に、ふたつ以上の鍵が付いているドアのことを「ワンドアツーロック」と呼びます。
ワンドアツーロックの扉だと、物理的に鍵を2個開ける(または破壊する)必要があるため、それだけでも侵入に時間がかかり、犯行を難しくさせる効果が高まります。
また、勝手口に「上下スライド式扉」を設置する方も増えていますが、この上下スライド式扉の窓部分の鍵を施錠していなかったために開錠されてしまって侵入されるという事例が多発しています。
扉そのものの施錠はもちろんですが、スライド窓の施錠も確実に行うようにしましょう。
玄関ドアや窓サッシは防犯性能の高いCP建物部品(防犯建物部品)である
扉や錠を「CP建物部品」と呼ばれる防犯性の高い建材に取り換える事で、サムターン回しなどの不正開錠被害を防ぐことが可能になります。
CP建物部材には、扉や錠、サッシ、シャッターなど様々なものがあります。
公益財団法人 全国防犯協会連合会のウェブサイトで公開されている『「防犯性能の高い建物部品」目録検索システム』を参考に、住まいの防犯性能を高めるリフォームについて検討するのも良いでしょう。
参考記事
- 防犯性能の高い建物部品」目録検索システム(公益財団法人 全国防犯協会連合会)
窓ガラスには、CPガラス(防犯ガラス)またはCPフィルム(防犯フィルム)を使用している
空き巣被害の最も多い侵入経路が「窓」です。バールや特殊な機械で窓を割って、開錠して侵入するという手口で侵入されるケースが大半です。
そのため、窓ガラスに防犯対策を講じる事は最も簡単で、効果的な選択肢と言えます。
窓ガラスの防犯対策には、防犯ガラスへの交換や、既存の窓に防犯フィルムを貼付するなどの方法があります。
窓を割れにくくする事で、侵入までに時間を掛けさせて諦めさせるという効果的な対策を取ることが可能になります。
配管は2階への足場として利用できないようになっている
2階に通じる配管や雨どいも、泥棒にとっては侵入を容易にする格好の足場となってしまいます。とはいえ、配管や雨どいを家から離して設置する事はあまり考えられません。
そこで、侵入の足場になりそうな位置に設置された配管や雨どいに有刺鉄線を巻き付ける事で、足場として利用しづらくする防犯対策が有効になります。
また、「2階だから大丈夫だろう」と窓やベランダの扉に施錠をしていない方は、万が一、配管などを通じて2階に登って来られても侵入しづらいような対策を取る事も忘れないようにしてください。
昼夜を問わず、在宅している時や短時間の外出でも必ず施錠している
施錠していない扉や窓からの侵入、というのも意外と多いです。
留守にするときには施錠を確認する方も多いと思いますが、在宅中やごみ捨てに行くとき、庭仕事をするときなども基本的には施錠をしっかり行うように心がける事が重要です。
施錠の徹底は、もっとも基本的な防犯対策と言えます。
長期間留守にする場合は、室内を点灯したり、新聞の配達を止めるなどの配慮をしている
夜間に留守にする場合には、あらかじめ室内灯を点灯しておいたり、タイマーで点灯を制御できる電灯を設置したりして、留守である事を悟られないようにする防犯対策が効果的です。
また、長期間自宅を空ける場合は、新聞や郵便物の配達を停止したり、近所の方に見回りを依頼したりすることで防犯対策に繋がります。
見かけない人を近所で見た時には、あいさつや会釈をするようにしている
「地域の目」が行き届いているエリアでは、防犯率が低下します。
普段見かけないような人を見た時には積極的に挨拶をしたり、声を掛けたりする事で、「この地域は、住民の目が行き届いている」というサインを発して、泥棒や不審者を遠ざける対策に繋げる事が可能になります。
まとめ
いかがでしたか?できているようで、意外とできていない対策もいくつかあったのではないでしょうか。
ここで紹介した以外にも、防犯カメラを設置したり、スマホと連動して電気を点灯させることができるスマート家電を導入したり、扉のついた車庫を設置して車の有無が分からないようにしたりと、様々な防犯対策が挙げられます。
定期的に見直しを図り、防犯意識を常に持つように心がける事で凶悪な犯罪者を遠ざけて、安心できるくらしを叶えて下さい。
名古屋でリノベーションを手掛けるSOWAKAでは、「リフォーム・リノベーションのついでに防犯対策を強化したい」というご相談もお受けしています。
どうぞお気軽にご相談下さい。