小柄な方にも使いやすいキッチン収納とは?使いやすさ重視の収納アイデアをご紹介

監修:坂本真由(株式会社SOWAKA・代表)

監修:坂本真由(株式会社SOWAKA・代表)

リノベーションに携わっていると、小柄な方から「キッチンの収納が高すぎて使いづらい」というお悩みを聞く事があります。

この記事では、日常生活で感じるキッチン収納の不便さを解消するための工夫についてご紹介したいと思います。

キッチン収納と高さの関係について

これまで、「キッチンの吊戸棚は天井にぴったりとくっつけて、収納力を最大化する事」が当たり前のように考えられていました。

しかし、多くのものを所有する暮らし方から、本当に大切なものだけを持つ暮らし方にトレンドが移り変わって来たことに伴い、キッチンの収納についても収納力よりも使い勝手の良さやデザイン性を重視する方が増えてきました。

この写真は当社の事例になりますが、小柄な奥様にとって使いやすい高さを考慮した結果、天井から少し下げた位置に吊戸棚を設置しました。

設計当初は、天井にぴったり付くように設置したいというご要望だったのですが、小柄な方にとって収納の位置が高すぎると非常に使い勝手が悪くなり、結局デッドスペースになりがちなため、専門家として最適な高さをご提案させていただきました。

吊戸棚上部にできたスペースに採光窓を設置したことで、キッチンの明るさも確保できて、とても気に入っていただけました。

高さの調整が可能なカスタム収納棚も人気!

近年の住宅設備のトレンドとしては、使う人が自由に高さを調節できるカスタムタイプの収納棚を採用する方が増えてきています。

可動棚は、キッチンエリアだとパントリーで採用される事が多いですが、各棚の高さを細かく設定する事によって手が届きやすい位置の収納力を徹底的に高める代わりに、手が届きにくい場所は敢えて収納として使わないという方も多いようです。

キッチンの収納を助けてくれるアイテム

使いやすさを重要視するとは言え、やはり収納スペースはいくらあっても困る事はありません。高い場所を含め、キッチンの収納の利便性を高めるためのアイテムをいくつかご紹介します。

高い場所への収納をアシストしてくれる踏み台

手が届きにくい場所の収納は多少使い勝手は悪いけど、それでもやっぱり収納は少しでもたくさん確保しておきたい!という方には、踏み台がお勧めです。

踏み台と言っても、最近は出しっぱなしにしておいてもインテリアとして違和感のないおしゃれなものも多数販売されています。

CB JAPAN(シービージャパン)のFOLDING STEP

シンプルなデザインと、インテリアになじみやすいアイボリーカラーがおしゃれな株式会社CB JAPANの脚立・FOLDING STEP。

おしゃれなだけじゃなく、ワンタッチで簡単に開閉できる使い勝手の良さや、100kgまでOKのしっかりとした作り、奥行き21cmの幅広ワイドステップなど機能性もバッチリ!

写真のアイボリーの他、シックなグレーもあります。

こんなおしゃれな脚立なら、出しっぱなしにしておいても気になりませんね。

IKEA(イケア)のBEKVÄM ベクヴェーム

引用元:IKEA

木目を生かしたナチュラルテイストがお好みの方には、IKEAの踏み台・BEKVÄM ベクヴェームがおすすめ。

しっかりとした作りで、安定感があると定評があるIKEAの定番商品です。

もちろんコンパクトに折りたたむことも可能です。

ナチュラルな雰囲気のビーチのほか、ブラックもかっこよくてインテリアに映えますよ!

踏み台は1つ持っていると、キッチンだけでなく電球の取り換えやエアコンのお掃除など、様々なシーンで活躍してくれるので、多少高めでも気に入るものを買って活用するのも小柄さんにとっては悪くない選択かも知れませんね。

こまごまとした食品や雑貨の収納に最適なワゴン

すでに一家に一台ある、と言っても過言ではないほど人気なのがスチール製のワゴン。

コンパクトで狭いスペースでも使えるうえ、タイヤが付いているので必要な場所に自由に移動できるのが魅力です。

また、見た目以上に収納力がありキッチン内で散らかりやすいこまごまとした食品や雑貨をすっきりと片付けられるのも魅力です。

もともとはIKEAから人気に火が付いたアイテムですが、無印良品やホームセンター、ニトリ、コストコなどでも買う事ができます。各社、価格やデザイン、材質などが微妙に異なります。

高さも色々ですので、身長に合わせて使いやすい高さのものを見つけてみて下さい。

引用元:無印良品

他にもある!小柄さんにおすすめのキッチン収納テクニック

小柄な方が、日々のストレスを最小限にとどめつつ十分な収納を確保するためのテクニックは他にもいろいろあります。

頻繁に使うアイテムの収納位置を見直す

使用頻度が高いアイテムなのに、微妙に高い位置に収納しているため、頻繁に踏み台を使って出し入れしないといけない、という状況は結構ストレスを感じるのではないでしょうか。

現状の収納状況を見直し、頻繁に使うアイテムは手が届く位置に配置し、使用頻度が低いものは高い位置に配置するなど、収納する場所を見直すだけで使い勝手が向上する事も良くあります。

毎日使うキッチンだからこそ、自分にとってベストなレイアウトを実現したいですね。

収納のための便利グッズを活用する

キッチン収納グッズ

棚の中をきれいに整理し、使い勝手を良くするための便利グッズも様々なものが販売されています。その代表例がバスケット類ではないでしょうか。

最近では、単に整理分類するだけではなく、取り出しやすさを考えて取っ手が付いたタイプのものや、半透明で中が見えやすくなっているタイプのものなどもありますので、上手に活用して限られたスペースで最大限の収納を叶得てみて下さい。

見せる収納と隠す収納の使い分け術

見せる収納例

手が届きにくい高めの場所に飾り棚を設置して、お気に入りの食器類などを飾る「見せる収納」を活用するのも楽しいアイデアです。

冒頭でご紹介した事例のように吊戸棚の上に空きスペースがある場合は、バスケットに使用頻度の低いこまごまとした台所雑貨を入れて、吊戸棚の上に収納するというのもおしゃれです。

小ぶりの観葉植物を並べておけば、素敵なインテリアにもなりますね。

SOWAKAのキッチン収納

当社では、お客様の使いやすさに合わせた棚の造作事例が多くあります。

グラフテクトやLIXILなどのキッチンメーカーのバックセットの他にも、無印良品の収納にテイストを合わせた棚を造作したり、見せる場所と見せない場所を使い分けた収納などがあります。また、背面にパントリーのようなたっぷり収納スペースを設けることも可能です。

いずれのケースでも、実際に使われる方に丁寧なヒアリングを行い、どの高さが使いやすいのか?という事をしっかりと考えて高さを決めるようにしています。

キッチンのリフォーム・リノベーションでお悩みでしたら是非一度お問い合わせください。

専門家の視点から最適なアドバイスをさせていただきます。

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