《マンションリノベーション》みんなはどれを選ぶ?フローリングの素材や種類を紹介

執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)

執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)

フローリングとは、木材を使った床材のことです。

空間の中で占める面積の割合が大きいフローリングは、お部屋全体の雰囲気に大きく影響します。無垢の優しい味わいフローリング、水・汚れ・傷に強いタイプのフローリング、価格など性能や種類も様々です。

また集合住宅であるマンションは、見た目だけではなくご近所への騒音対策としても、フローリングの選び方は大切になってきます。

この記事では、それぞれのメリットデメリットを含めながら、フローリングの種類をご説明します。イメージや暮らし方に合う床材を見つましょう!

《マンションリノベーション》フローリング選びの前に

多くの人が暮らすマンションのリノベーションでは特に、上下にお住まいのご家庭に生活音を響かせないよう、遮音性に配慮することが大切になってきます。

最近ではマンション管理組合の管理規約が厳しくなってきており、床材の遮音等級基準を満たした遮音フローリング材の使用が義務付けられているマンションも多いです。さらには使える床材、禁止されている床材などを細かく決められている場合も。

条件を満たしていなければ、希望のフローリングを使えない可能性がありますので、まずは床材を選ぶ前に必ず管理規約を確認するようにしましょう。

また、フローリングの施工方法には、直接床にフローリング材を貼り付ける『直床方式』と、支持脚ボルトを使って床の基礎との間に空間を作って仕上げる『二重床工法』があります。施工方法によって音の響き方や価格も変わってきますので、チェックしておきたいポイントです。

ご自身で判断できない場合は、「リノベーションを考えている」と相談やご挨拶も兼ねて、管理人さんや管理会社に直接聞いてみると安心ですね。

遮音等級とは?

遮音等級は、どの程度の音を遮断できるかを数値化した指標のことで、床の遮音性能は「L値」として表示されます。さらに細かくこのように表示されることもあります。

・LL値:ナイフやフォークなどを落としたときに発生する、軽く高い音「軽量衝撃音

・LH値:人の足音や子どもの飛び跳ねなど、重く鈍い音「重量床衝撃音

このL値は数字が小さいほど、遮音性能が良いことを示しており、マンションなどの共同住宅ではL45以下を求められることが一般的です。

また、指定のLL値をクリアした床材しか使用できないというような制約がある場合もあります。

それでは早速、どのようなフローリングの種類があるのかご紹介していきましょう。

フローリングの種類

フローリングは大きく分けて「無垢フローリング」「複合(合板)フローリング」があります。それぞれの特徴やメリットデメリットを見ていきましょう。

無垢フローリング

無垢フローリングとは、スギやヒノキなどの天然木を一枚の板に加工して切り出したもの。

自然の木材をそのまま使用しているため、木の香りや温かみのある手触り、天然ならではの風合いを感じることができ、ナチュラルで自然派志向の方に人気のフローリングです。

メリット

  • 自然ならではの肌触りや温もりを感じることができる。
  • 経年変化として色やツヤが変わっていき、時と共に味わいが深まっていくのを楽しめる。
  • 調湿機能があり、湿度に応じて湿気を吸収・放出してくれる。

デメリット

  • 湿度の上下によって反りや歪み、割れができてしまう
  • 木材の種類によっては傷がつきやすく、定期的なメンテナンスが必要
  • 複合フローリングに比べて価格が高め

複合フローリング

ベースとなる合板や集成材の表面に、薄く加工した天然木やシートを貼った床材で、下記のように素材や薄さによっても分類されます。

複合フローリングの分類

  • 挽板(ひきいた)フローリング:厚さ2~3㎜の木材を表面に貼ったもので、無垢材と似た質感を感じることができる
  • 突板(つきいた)フローリング:0.2~1㎜ほどに薄くスライスした木材を貼ったもので、天然木の雰囲気を残しながら、コストを抑えることができる床材
  • シートフローリング:木目模様がプリントされた樹脂シートを貼ったフローリング。木の手触りは楽しめないが、お手入れを簡単にすることができる

メリット

  • 色柄が多くあるので、選択の幅が広がり、イメージに近い住まいにすることができる。
  • キズや汚れに強いもの、防音性が高いもの、滑りにくいものなど、機能に合わせて選べる
  • 日常のお手入れがしやすい
  • コストを抑えることができる。

デメリット

  • 本物の無垢フローリングには質感的に劣る
  • 耐用年数が無垢材よりも短く、塗装が剥がれてくるとさらに劣化が進みやすい。
  • 調湿効果がない

フローリングに使用される木材

フローリングには、様々な種類の木材が使用されます。それぞれの木材によって色や木目感、手触りや香りなどが大きく変わってきます。

今回は代表的な5つの木材をご紹介していますが、他にもスギや桐・メイプル・アカシアなど非常に多くの種類があります。

住まいの雰囲気作りに重要な部分ですので、ぜひご自身でも好みに合う素材を探してみて下さいね。

ウォールナット(クルミ)

チーク・マホガニーと並ぶ世界三大銘木の一つであるウォールナット。落ち着いた深みのある色合いで、まっすぐ整った奇麗な木目が特徴です。

高級感のある濃い色目は、モダンな雰囲気やシックな空間の住まいと相性が良いです。

オーク(ナラ)

オーク材は非常に硬いにも関わらず弾力も持ち合わせており、その耐久性はウイスキー樽に使われる程、耐水性があります。

薄いブラウン色(薄茶色)はインテリアにも合わせやすく、自然の木ならではの木目の表情を楽しみながら暮らしていただける、人気の高い素材です。

チェスナット(クリ)

うねりのあるダイナミックな木目が、だんだんと深い味わいのある茶色に経年変化していくのが魅力のクリの木。

強度はもちろんのこと、耐水性・耐腐食性があるので、キッチンなどの水廻りに採用していただくのもおすすめです。

バーチ(カバザクラ)

温かみのある淡い色味がナチュラルな印象を与える木材。反り返りが起きにくく耐久性にも長けていることから、リビングダイニングはもちろん、子ども部屋の床材としてもおすすめです。

無垢材独特の「節」が少なく均一で薄く繊細な木目が出るので、上品でスタイリッシュな雰囲気を演出できます。

パイン(マツ)

肌触りが良くやわらかい、裸足で踏み心地の良い木材。

木材の中でも比較的低コストで取り入れることができます。

白っぽく素朴な風合いなので、かわいくてナチュラルなインテリアに合わせていただくのがぴったりですね。

月日と共に変化し、だんだんと深い飴色に変化していくのも魅力的です。

ヒノキ

世界最古の木造建築と言われる法隆寺でも使われているヒノキは抜群の耐久性と強度があります。

非常に香りが良く、その匂いにはリラックス効果も高いです。ヒノキ風呂を思い出していただくとイメージしやすいですね。

さらに害虫を防ぐ効果もあるので、住まいに取り入れるとたくさんのメリットがあります。

遮音効果のあるフローリング

マンションリノベーションの場合はご近所への音に配慮する必要があります。

遮音カーペットや遮音マットを敷くことでも一定の効果はありますが、段差につまずく危険があったり、お部屋のコーディネートとしてフローリングのみですっきり魅せたいとおっしゃる方も多いです。そんな方には遮音フローリングがおすすめ!

遮音フローリングとは、フローリングの下にクッション性の遮音材が張り付けられており、イスなど家具が動く音や床に物が落ちる音などの「床衝撃音」を防いでくれます。

マンションの規約によっては、遮音フローリングの選択がマストになっている建物もあります。

床全体の遮音対策ができるので、リノベーション後も安心して暮らすことができますね。

一方、遮音フローリングは選択できる素材が限られている点がデメリット。

また、クッション材の影響で、足で踏んだ時にフカフカとした感触があり、苦手だというお声も聞きます。フローリングは簡単に貼り替えできるわけではないので、機会があれば、遮音フローリングの踏み心地を体感いただいてから検討いただくのが良いですね。

遮音性能を上げるマンションリノベーション

遮音フローリングを敷くのが最もシンプルではありますが、他にも効果的な方法があります。

例えば、『二重床工法』の支持脚を遮音性能の強い物にすることで、より遮音効果を得ることができます。『二重床工法』は床下に空間ができ、そこに配管を通しやすいので、リノベーションに向いている工法でもあり、当社SOWAKAでもよく採用しています。

また、フローリング材の下に遮音マットを敷き詰めていく方法もあります。

それぞれ効果や費用感、また物件によっても最適な方法が変わってきますので、施工会社にしっかりと相談しながら進めていただけたらと思います。

フローリング以外の選択肢

フローリングは天然の木を使った床材ですので、どうしても水に弱かったり、価格が割高になってしまう事が迷うポイント。

もし見た目だけを考えるのであれば、クッションフロアやフロアタイルを選択していただいくのもひとつの方法です。

クッションフロア・フロアタイルとは、木目調や大理石調の柄が印刷されたシートやタイルを床に敷き詰めていくスタイルの床材。木材は使用していないので厳密に言えばフローリングではないのですが”フローリング感”は演出できます。

デザインの選択肢が多く、コスト的にもリーズナブルに採用いただくことが可能です。

ただ、あくまで木目は印刷なので、手触りや質感はフローリングに及ばないことはもちろん、特にクッションフロアは熱や衝撃に弱いことが難点。

例えば、たくさんの時間を過ごすリビングはフローリングを採用し、他のキッチンや洗面所、個室などはクッションフロアにするといった、場所によって組み合わせていただくのもアイデアの一つです。

まとめ

この記事では、マンションをリノベーションするにあたってのフローリングについて、種類や特徴、それぞれのメリット・デメリットなどについて解説しました。

自然の木材の質感はとても良い物で憧れますが、傷が気になったりお手入れが大変だったりという心配な点もあります。

たくさん種類があるフローリング素材の中から、ご自身のイメージや暮らし方にぴったりな床材に出会えると良いですね。

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