部屋干しで乾かない洗濯物にイライラ…。そんなお悩みの解消には浴室乾燥機がおススメ!
執筆監修:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)
執筆監修:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

雨の日や花粉の季節、黄砂や大気汚染など、洗濯物を外に干せない日は意外と多いものです。特に梅雨の季節は、家の中に洗濯物を干す事で室内のジメジメ感が倍増するような気もして日々のストレスは蓄積するばかりですよね。
また、部屋中に洗濯物が干されている状態そのものがすでにストレス…という方も少なくないのではないでしょうか。
そんな部屋干しにまつわるお悩みの解決策のひとつとして、浴室乾燥機をご紹介します。
導入のメリットのほか、導入費用の目安や電気代などについても詳しく解説します。
部屋干しの悩みあるある

「部屋干しの悩みあるある」を考えてみると、いくらでも出て来そうなぐらいたくさん挙げられますよね。
思いつく限りでざっと挙げてみました。
- 洗濯物が乾きにくい:部屋干しは、外干しに比べて日光や風が直接当たらず、乾きにくい傾向があります。特に梅雨時や冬場は、乾くのに時間がかかりがちです。
- 生乾き臭が気になる:濡れた状態が長く続くと、雑菌が繁殖して生乾き臭が発生しやすくなります。
- 干す場所が限られる:部屋干しをするためには、干すスペースを確保する必要があります。気が付いたら家の中が洗濯物だらけになる事もしばしば…。
- 生活感が出る:部屋干しをしていると、生活感が出てしまい、部屋の雰囲気に影響が出ることがあります。急な来客時に大慌て…なんてことも。
- 洗濯物がカビの原因になる:濡れた洗濯物を室内に干すと、部屋の湿度が高くなり、カビが発生しやすくなります。
- 室内がジメジメする:濡れた洗濯物を部屋中に干す事で、室内全体の湿度が上がりジメジメとした不快感が増します。
- 必要な時間までに乾かない:お子さんがいる家庭では、朝、体操服が乾いていなくて子供とケンカ…というのもあるあるシチュエーションではないでしょうか。
いかがですか?
みなさんもいくつかは「分かる!」というものがあるのではないでしょうか?
こんな部屋干しのお悩みを解消してくれる心強い味方として、浴室乾燥機を導入する方が増えています。
浴室乾燥機はメリットがいっぱい!
浴室乾燥機を導入するためには、お風呂のリフォームが必要になります。そのため、一見大掛かりなように思えるかも知れませんが、導入によって得られるメリットは多岐にわたり、非常に投資効果の高い選択だと言えます。
以下に具体的なメリットをご紹介します。
部屋干しの様々なストレスをまとめて解消!
天気を気にすることなく、いつでも洗濯物を干せるので、梅雨や雨の日など外に洗濯物が干せない時のストレスを一気に解消してくれのが、最大の魅力。
また、浴室という限られたスペースで乾燥できるため、リビングに洗濯物を干す必要がなく、生活空間をすっきり保てます。
リビングに干した洗濯物から生乾きの臭いが…というストレスからも解放!
更に、花粉やPM2.5などの外部汚染物質を気にせず乾燥できるので、アレルギー対策にも最適です。
朝までに乾燥必須の衣類もバッチリ!

夜に洗濯機を回したあと、室内に干した洗濯物が、朝生乾きでガッカリ…って、誰でも一度は経験した事があるんじゃないでしょうか?
特にお子さんの体操服やヘビーユースの仕事着などが朝に乾ききっていない時の絶望感って、想像するだけでもげんなりしますよね…。
でも、浴室乾燥機なら、夜に洗濯をして、浴室内に干して浴室乾燥機をセットしておけば、朝には洗濯ものが確実に乾燥しているので朝からバタバタせずに済むし、余計なストレスなどからも解放されます。
浴室乾燥機は、バスルームのリフォームで導入可能です。洗濯物を干す・取り込む手間が大幅に削減されると同時に、浴室内も乾燥してくれるのでカビなどが発生しづらくなり、浴室掃除の手間も大幅にカットできて、家事の時短に大きく貢献してくれます。
投資コストのわりに、生活の快適さが大きくアップする費用対効果の良い選択と言えます。
衣類の長持ちにも貢献

他にも、浴室乾燥では日光に当てずに乾燥させるため、色あせや日焼けを防ぐ効果も期待できます。
また、乾燥機NGのデリケートな衣類も浴室乾燥機だと心配無用です。乾燥機の仕様による色落ち、縮み、型崩れなどを回避できます。
お気に入りの服や大切な衣類も浴室乾燥機なら安心して乾かせますので、衣類を長持ちさせたい方にも浴室乾燥機がおすすめです。
浴室乾燥機は一石三鳥の優れもの
バスルームをリフォームして、浴室乾燥機を導入するメリットは洗濯物の乾燥だけではありません。
他にも、以下のようなメリットが挙げられます。
カビ知らずの清潔な浴室を実現

お風呂場は、湿気が多く、どうしてもカビが生えやすい場所です。目に見えるカビだけでなく、目に見えないカビも繁殖しやすく、放っておくと健康にも良くありません。こまめな掃除はもちろん大切ですが、カビを元から断つには、湿気を効果的に取り除くことが重要です。そのための強い味方が、浴室換気乾燥暖房機です。
名古屋の高温多湿な気候では、カビ対策は特に重要。リノベーションで浴室乾燥機を導入すれば、お掃除の手間も減り、いつも清潔な浴室で気持ちよく入浴できます。
冬場のヒートショック予防に効果的

冬は気温が下がり、家の中でも寒さを感じることが多くなります。特に浴室は、家の中でも温度差が激しくなりやすい場所です。急激な温度変化は体に大きな負担をかけ、ヒートショックなどの危険を引き起こす可能性があります。
名古屋の冬は、意外と冷え込みます。入浴前に暖房運転することで浴室の温度を上げておき、居間との温度差を少なくすることで、ヒートショックのリスクを大幅に減らすことができます。ご家族の健康を守るためにも、リノベーションで浴室乾燥機の導入をおすすめします。
お風呂場のリフォームで浴室乾燥機を設置する費用は?

実際にお風呂場のリフォームで浴室乾燥機を設置する費用について、ご紹介します。
壁掛けタイプなら5万円程度から設置可能
浴室乾燥機の設置費用は、壁掛けタイプで5〜20万円、天井埋め込みタイプで10〜30万円程度が目安です。ただし、既存浴室の状態によって後付けできな場合もあります。
以下に、後付けできるかどうかを判断する条件をまとめました。
後付けできない浴室 | 後付けできないケースとしては、浴室内に換気扇がない場合や、換気扇と照明の間に十分なスペースがない、浴室の壁面に40センチ角以上のスペースが確保できないなどの状況があります。 特に、コンパクトなユニットバスや古い浴室ではこれらの条件に該当することが多いです。 |
後付けできる可能性がある浴室 | 後付け不可の条件はクリアして、後付けできそうな可能性がある場合でも、設置条件は複雑なため専門業者による現場確認が必須です。 また、費用は機種や工事内容によって大きく変動するので、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。 |
バスルーム全体をリフォームすると100万円前後から
浴室乾燥機の設置に伴い、お風呂場を丸ごとリフォームする場合は、工事費を含めて100万円前後の相場感となります。費用は、どの価格帯のバスルーム設備を採用するかによって大きく異なります。
ちなみに、最近のバスルームは、樹脂系パネルや断熱材をプラスした冷えにくい壁材を採用したり、乾きやすい床素材を採用したりと、快適さや安全性も考慮されています。
また、リフォームの際に断熱材をプラスすることで、浴室全体の保温レベルが高まり乾燥時間を短くできたり、ヒートショックを防ぐ効果も期待できます。
一見大きな出費のように感じられるかも知れませんが、これを機にバスルームのリフォームを検討されるのも良いと思います。
浴室乾燥機の電気代は?

浴室乾燥機の電気代の目安として、日本国内における大手ユニットバス(浴室)メーカーの一つであるリクシル(LIXIL)の浴室乾燥機を使用した際の電気代をご紹介します。
電気代は、使用する機能や時間によって異なります。リクシル(LIXIL)では機種ごとに消費電力量やおおよその電気代を公表しています。
衣類乾燥機能の電気代例(標準乾燥):
- 1時間:約31円
- 1回(3時間使用):約93円
- 1ヶ月(毎日使用):約2,827円
- 1年(毎日使用):約33,926円
これは、リクシルの「プラズマクラスター換気乾燥暖房機 100V 品番:UFD-110PA」の取扱説明書に基づいた試算です。
リノベーションで「毎日の小さなストレス」を解消しませんか?

リノベーションとは、単に見た目や間取りを変えるだけではありません。
「室内干しの洗濯物が乾かない」という日々のストレスを解消し、より快適な暮らしを実現することも大切なポイントです。
浴室換気乾燥暖房機の導入は、比較的小規模なリノベーション(リフォーム)でも可能です。天井埋め込み型から壁掛け型まで、様々なタイプがあり、ご予算や浴室の状況に合わせて最適なものを選ぶことができます。
私たちSOWAKAでは、お客様の「こんな暮らしがしたい」という想いをカタチにするリノベーションをご提案しています。洗濯物の室内干しにイライラする毎日から解放されたい方は、ぜひ一度ご相談ください。リノベーションの専門家があなたにぴったりのご提案をさせていただきます。
この記事の監修者

杉山幸治
杉山幸治(株式会社SOWAKA)
一級建築施工管理技士、監理技術者、第二種電気工事士、石綿含有建材調査者、リノベーションコーディネーター
1977年生まれ、瀬戸市育ち。建築工学科を卒業後、ゼネコンに入社。ビルやマンションの現場監督としてキャリアをスタートし、気がつけば業界歴は27年を超えました。
20代はコンクリートと鉄骨に情熱を注ぎ、現場で学びながら知識と技術を深める日々。30代になると、コンクリートによる社寺建築を木造で接合させる増築など難易度の高い現場も経験し、構造の違いを超えて多様な現場をディレクションできる力を培いました。また、重量鉄骨造の建物は断熱性能がとても低いことに着目し、セルロースファイバー材を吹き込むための工法と工程管理を生み出してSOWAKAで標準仕様化として提案をしています。
現在は、中古住宅のリノベーションを軸に、理想の住まいを実現するための提案と施工を担う責任者として活動しています。
趣味はアウトドア、散歩、硬式テニス