リノベーションで変わる?固定資産税について徹底解説

執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)

執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)

中古住宅をリノベーションすると、固定資産税は上がるのでしょうか?それとも下がるのでしょうか?

マイホームを考える上で、建築費だけでなく「その後に毎年かかる税金」も重要なポイントです。特にリノベーションの場合、工事内容によって固定資産税が変わることがあります。

『少しでもお得にマイホームを手に入れたい!』と考えている方は、家づくりだけでなく、その後も毎年支払いが必要になる『固定資産税』についても、ぜひ知っておいていただきたいポイントです。

このコラムではリノベーションを行った時の固定資産税の影響や、節税方法について詳しく解説していきます。

固定資産税とは?

固定資産税とは、その年の1月1日時点で土地や建物を持っている人に対して、各市区町村が課税を行う地方税のひとつです。

納税を知らせる通知は毎年4〜6月頃に届き、年4回の分割払い、または一括払いが一般的。

固定資産税は、マイホームを持つ中で長い期間にわたって必要となるコストなので、リノベーションを計画していく際にも重要なポイントです。

固定資産税の算出方法

固定資産税は以下の計算式で求められます。

税額 = 固定資産税評価額 × 1.4%(標準税率※)

※標準税率は市町村ごとに多少異なります。

評価額とは、”固定資産税を課税する対象となる金額”のことで、土地と建物それぞれに対して計算されるもの。

3年に1度【評価替え】が行われ、経年劣化による価値の変化やその時の物価上昇に合わせて、適正な金額になるように見直しが行われています。

リノベーションの場合、大きく影響してくるのは建物に対する固定資産税の部分。

「この建物を今もう一度建てたら、いくらかかるか?」という考え方から算出していくため、「建物の性能を向上するリノベーション」「ハイクラスキッチンなど高級設備の設置」などは評価額が上がりやすく、「修理」「原状回復」を目的としたリフォームなどは影響しにくい傾向があります。

また『建築確認申請』を必要とする規模の工事かどうかもひとつのポイント。申請を必要とする「増築」、建物の柱や梁・階段などの構造を変更する「大規模なリノベーション」の場合も、固定資産税に影響がある可能性があります。

『建築確認申請』とは?

家や建物を建てたり、大きなリフォーム・リノベーションをしたりする前に、「その工事が法律に合っているか」をチェックしてもらうための手続きのこと。

リノベーション工事の場合、建物の柱や梁・階段などの構造を変更したり、建物の増築といった大規模な工事の際に申請が必要になってきます。

申請自体はリノベーション施工会社が行いますが、費用は施主側が負担する形になります。

では、リノベーションで固定資産税が上がる場合と影響しない場合の具体的な例をご紹介していきましょう。

固定資産税が上がる可能性があるリノベーション

増築や増改築をする場合

今の住まいが手狭で、新たに部屋を増やしたり平屋を2階建てにするといった「増築」をともなうリノベーションの場合は、固定資産税に影響することが多いです。

実は床の広さは固定資産評価額を決める際に重要なポイント。増築を行うとシンプルに床の面積が広くなり、広くなるほど評価額は上がっていきます。

増築を行う場合は、「建築確認申請」と共に「不動産登記の変更」も必要になってきますので、覚えておくようにしましょう。

構造を変更する大規模なリノベーションの場合

間取りの変更をともなう大規模なリノベーションスケルトンリノベーションも注意が必要です。

主要構造部に当たる柱・梁・階段などを工事する場合や、壁を取り払うスケルトンリノベーションのような大規模工事の場合は、建築確認申請が必要となってくるため、完工後に市町村による家屋調査が入ります。その際に、”リノベーションによって以前よりも状態が良く新築に近い状態になっている”とみなされることが多いため、ほとんどの場合で建物の評価額は上がってきます。

用途変更をする場合

建物の利用目的を変える場合にも、建築確認申請と不動産登記を変更する必要があり、固定資産の評価額に影響が出てきます

例えば今まで自宅として使っていた建物を、事務所や店舗としてリノベーションをして利用したい場合。一般的に住宅よりも事務所や店舗の方が資産価値が高いことと共に、”住宅用地の特例”も適用外になるため、固定資産税が上がることがほとんどです。

住宅用地の特例とは?

個人の一軒家やアパートといった、住宅用として利用している土地にかかる固定資産税と都市計画税の課税標準を軽減する制度。

土地に対する税負担を軽くすることで、生活基盤である住まいの維持を支援する目的があります。 

一般的な200㎡以内の住宅だと、固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1に軽減されます。

固定資産税に影響がないリノベーションをするには?

できるだけ固定資産税を変えずにリノベーションをしたいという方は、以下のようなリノベーションを中心に考えていただくのがオススメ。

建築確認申請がいらない小規模なリノベーション

例えば、キッチンやお風呂、トイレなどの設備を古いものから新しくする場合は、固定資産税に影響がほとんどありません。

設備を古いものから新しくすることは、元の状態に戻す為のリフォームのひとつとして扱われます。※ただし、極端にハイクラスな性能や価格が高額な設備を入れる際には、評価額が増えてしまう可能性があるので注意です。

また、壁のクロスや床の張りかえといった”見た目をきれいにするための工事”も、古くなった内装を新しくする目的なので家の価値が新たに高まったとは見なされにくく、固定資産税に影響しないことがほとんどです。

修繕を目的とした、暮らす上で必要なリノベーション

今暮らしている住まいの劣化している場所を修繕したり、メンテナンスする場合など、住み続けていく上で必要なリフォームの場合も、固定資産税が変わることはほとんどありません。

例えば、傷んだ柱や屋根を修復する工事、外壁を塗り直してメンテナンスを行う工事などがあげられます。

軽減制度を使って固定資産税を抑えるリノベーション

一定の要件を満たすリノベーションを行った場合、固定資産税が一定期間減額される制度があります。制度を使って少しでも節税できるのであれば嬉しいですね。

要件や手続きは各市町村によって異なりますので、今回は名古屋市の例を基にご紹介していきます。(2025年1月時点)

どの制度も、工事が完了してから3ヶ月以内の申請が必要なので、検討している方は忘れないように準備するようにしてくださいね。

省エネリノベーション

住宅の省エネ性能を向上させるリノベーションに対して、固定資産税が軽減されます。

省エネリノベーションは、主に窓断熱・床や壁の断熱など、夏涼しく冬は暖かい、暮らしやすさに直結したリノベーションでもあるので、ぜひ一緒に計画していただくと良いですね。

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参考:名古屋市ホームページ『省エネルギー改修工事が行われた住宅に対する固定資産税の減額』


【対象】

平成26年4月1日以前から所在する貸家以外の住宅

【要件】

1.令和8年3月31日までに省エネルギー改修工事が完了していること。

2.次の省エネルギー改修工事のうちアが行われていることまたはアと併せて行うイからオまでの工事のうちのいずれかの工事が行われていること。

  ア.窓の断熱改修工事

  イ.天井などの断熱改修工事

  ウ.壁の断熱改修工事

  エ.床などの断熱改修工事

  オ.太陽熱利用冷温熱装置、潜熱回収型給湯器、ヒートポンプ式電気給湯器、燃料電池コージェネレーションシステム、エアコンディショナー若しくは太陽光発電設備の取替え又は取付けに係る工事

3.省エネルギー改修工事後の住宅の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること。

4.断熱改修工事に要した費用の自己負担額が住戸1戸当たり60万円を超えていること。

 または断熱改修工事に要した費用の自己負担額が住戸1戸当たり50万円を超え、省エネ設備設置工事に要した工事費と合わせて住戸1戸当たり60万円を超えていること。

耐震リノベーション

現在の耐震基準を満たしていない住宅の耐震化を促進するために、税制面からの支援策の1つとして、一定の耐震改修が行われた住宅の固定資産税を減額する制度です。

地震大国でもある日本なので、耐震についてもしっかりと対策をしておくと、安心した暮らしに繋がります。

参考:名古屋市ホームページ『耐震改修が行われた住宅に対する固定資産税の減額』


【対象】

昭和57年1月1日以前から所在する住宅

【要件】

1.令和8年3月31日までに建築基準法に定める現行の耐震基準に適合させる耐震改修が完了していること。

2.耐震改修に要した費用の額が住戸1戸当たり50万円を超えていること。

3.耐震改修が行われ認定長期優良住宅となった住宅に対する固定資産税の減額を受ける場合は、改修後の住宅の床面積が50㎡以上280㎡以下であること。

バリアフリーリノベーション

高齢者や障害者の方が安心して快適に自立した生活を送ることができるよう、住宅のバリアフリー化を促進するために、税制面からの支援策の1つとして、一定のバリアフリー改修が行われた住宅の固定資産税を減額する制度。

これから親御様との二世帯住宅を検討されている方は、ぜひ取り入れていただきたいリノベーションです。

事例紹介|尾張旭市のハウスメーカー鉄骨造リノベーション事例《玄関別の二世帯住宅》

ギャラリー 1階:ご両親の住まい《バリアフリーを重視した空間》 2階:ご夫婦とお子様の住まい《回遊性のある間取り》 物 件 概 要 玄関別の二世帯住宅 セキスイハイ…

参考:名古屋市ホームページ『バリアフリー改修工事が行われた住宅に対する固定資産税の減額』


【対象】

新築された日から10年以上を経過した貸家以外の住宅

【要件】

1.令和8年3月31日までにバリアフリー改修工事が完了していること。

2.次の8種類のバリアフリー改修工事のうちいずれかが行われていること。

  1.通路・出入口の拡幅

  2.階段の勾配の緩和

  3.浴室の改良(またぎ高さの低い浴槽への取替え・固定式の踏み台の設置など)

  4.トイレの改良(和式便器から洋式便器への取替えなど)

  5.手すりの取付け

  6.床の段差の解消

  7.出入口の戸の改良(開戸から引戸・折戸への取替えなど)

  8.滑りにくい床材への取替え

3.バリアフリー改修工事後の住宅の床面積が50㎡以上280㎡以下であること。

4.バリアフリー改修工事に要した費用の自己負担額が住戸1戸当たり50万円を超えていること。

5.減額の申告の時点で、次の1から3のいずれかの方が居住していること。

  1.工事完了日の属する年の翌年の1月1日現在に65歳以上である方

  2.介護保険法による要介護認定または要支援認定を受けている方

  3.障害者(身体障害者、知的障害者など)の方

まとめ:リノベーション前に知っておきたい、固定資産税を抑えるコツ

リノベーションを計画するときは、工事の内容だけでなく、そのあと長い期間かかってくる固定資産税のこともあわせて考えておくことが大切です。事前に少し知っておくだけで、思わぬ税金アップを防げることもあります。

まず大事なのは、どんな工事が固定資産税の評価対象になるのかを確認することです。床の面積が増える『増築工事』や、家の性能や設備を大きく良くする『大規模なリノベーション工事』は、「家の価値が上がった」と見られやすくなります。一方で、壁紙の張りかえや古くなった部分の修繕などは、評価に影響しにくい工事です。計画を立てるタイミングで、「この工事は価値を上げる工事かどうか」を意識しておくと安心ですね。

次に、設備のグレードの選び方もポイントになります。キッチンやお風呂を新しくする場合でも、今と同じくらいの性能と価格のものを選べば、固定資産税が上がらないことが多いです。見た目や使いやすさも大切ですが、必要以上に高いグレードを選ぶと、評価が上がってしまうこともあります。暮らしやすさと税金のバランスを考えて選ぶことが大切です。

また、リノベーションでは減税制度を上手に使うことも重要です。耐震工事や省エネ工事、バリアフリー工事などは、条件を満たせば固定資産税が軽くなる制度があります。工事をする前に制度の内容を知っておけば、あとから申請し忘れるといった失敗も防ぐことができます。

そして不安なときは、専門家に相談するタイミングを逃さないことも大切です。工事が始まってからでは遅い場合もあるため、計画の早い段階で施工会社に相談すると安心ですね。

物価高の昨今ですが、少しでも無駄な出費を少なくして、理想の住まいづくりを進めていただけたらと思います。

名古屋でリノベーションをするならSOWAKA

株式会社SOWAKAは、名古屋市を中心に数多くのリノベーションを手掛けてきました。

リノベーションを専門にしているからこそ、木造戸建て、鉄骨造の建物、マンションなど、これまでの経験を元に幅広い構造の物件を取り扱うことが可能です。

また、リノベーションコーディネーターが在籍しておりますので、建物だけではなく、ローンや補助金等のご相談も安心して行っていただくことができます。

リノベーションは建物の状況、お客様のご希望、タイミング等によって、ひとつとして同じものはありません。

お客様に降り添いながら、様々な建物の構造にも適切に対応ができるSOWAKAならでは提案力で、リノベーションを通じてお客様の夢を叶えるお手伝いをいたします。

リノベーション事例

名古屋市内を中心に、愛知県全域で多数のリノベーション事例があります。
是非ご覧ください。