軽量鉄骨造の住宅はリノベーションできる?特徴・注意点・寿命までわかりやすく解説

- 1. 軽量鉄骨の戸建てはリノベーションできる?
- 2. 鉄骨造とは?
- 2.1. 鉄骨造の種類は?
- 3. 軽量鉄骨造とは?ハウスメーカーの戸建てに多い構造
- 4. 軽量鉄骨造のメリットは「コスト・品質の安定・工期の短さ」
- 4.1. 建築コストを抑えることができる
- 4.2. 工期が短い
- 4.3. 品質が安定している
- 5. ハウスメーカーの軽量鉄骨住宅もリノベーション可能
- 6. 軽量鉄骨の間取り変更|構造によってできることが変わります
- 6.1. 事例:耐力壁を使った壁面テレビ
- 7. 軽量鉄骨造は築何年までリノベーションできる?
- 7.1. 法定耐用年数を考える
- 7.2. 耐震基準もポイント
- 8. 軽量鉄骨のリノベーションでは「錆」と「雨漏り」を確認
- 9. 軽量鉄骨のリノベーションでよくある質問
- 10. さらに詳しく『軽量鉄骨造』について知りたい方
- 11. まとめ
軽量鉄骨の戸建てはリノベーションできる?
結論から言うと、軽量鉄骨造の構造をしっかりと理解した専門会社であれば、リノベーションすることが可能です。
ただし、軽量鉄骨の戸建ては、木造住宅と同じように自由に壁や柱を動かせるとは限りません。特にハウスメーカーは独自の構造があるため、それぞれの構造を熟知し、建物を支える柱・梁・ブレースなどを確認したうえで、できること・できないことを判断する必要があります。
この記事では、名古屋で鉄骨造リノベーションを手掛けるSOWAKAが、軽量鉄骨造について以下のポイントをわかりやすく解説します。
- 軽量鉄骨造とはどんな構造?
- 軽量鉄骨の戸建てはどこまで間取り変更できる?
- ハウスメーカーの家でも他社でリノベーションできる?
- 築何年くらいまでリノベーションできる?
- 中古住宅を購入するときに確認したいポイント
- 軽量鉄骨の錆や雨漏りで注意したいこと
「中古の軽量鉄骨住宅を購入してリノベーションしたい」「今住んでいるハウスメーカーの家をリノベーションしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
鉄骨造とは?

そもそも「鉄骨造」とはどのようなものを指すのでしょうか。
「鉄骨造」とは、柱や梁などの建物の骨組みとなる主要部分が鉄骨で作られている建物のことをいいます。「Steel」の頭文字から「S造」と略して表現されることもあります。
一方で主要部分が木材で作られている建物は「木造」と呼ばれます。
日本では、夏暑く冬に寒いという四季のある気候に合っていたため、古くから木でできた木造の建物が広く採用されてきました。
しかし近年は鉄骨造の一般住宅も増え、大手ハウスメーカーでも採用されている工法になっています。
鉄骨造の種類は?
鉄骨造には、重量鉄骨造と軽量鉄骨造の2つの種類があります。
- 重量鉄骨造:鉄骨の厚さが6mm以上の鋼材で造られた建物
- 軽量鉄骨造:鉄骨の厚さが6mm以下の鋼材で造られた建物
軽量鉄骨造とは?ハウスメーカーの戸建てに多い構造

軽量鉄骨造とは鉄骨造の中のひとつで、建物に使う鉄骨の厚みが6㎜以下の建物のことです。
軽量鉄骨造の一般住宅を建てる際には、建物のパーツを工場で生産し、建築現場で組み立てる「プレハブ工法」を用いるのが一般的。近年、ハウスメーカーでも良く採用されている工法でもあります。
なお、6㎜以上の鉄骨を使用した建物は「重量鉄骨」と分類され、別の構造となってきます。
耐久性がある重量鉄骨は、一般住宅だけではなく、3階建て以上の建物や大きなマンション・店舗などにも対応することができます。
見た目からではどちらが使われているのかわからないことも多いので、気になる物件がある方は専門家に問い合わせてみましょう。建物の登記簿や建築図から判定することができますよ。
軽量鉄骨造のメリットは「コスト・品質の安定・工期の短さ」
建築コストを抑えることができる

軽量鉄骨造は厚さが6㎜という、比較的薄い鋼材を使って建物を建設していきます。
使っている材料の量だけを見ても、厚さがある重量鉄骨と比べると値段が下がることが分かっていただけるのではないでしょうか。
さらに軽量鉄骨造で使われる鉄骨は、工場で生産された物を利用します。
規格の決まった鉄骨を大量生産することで、さらに材料費としての価格も抑えることが可能になるのです。
ただし、実際の住宅価格は構造だけで決まるものではありません。
工期が短い

軽量鉄骨造では、建物のパーツを工場で生産し、現場に持ってきて組み立てる「プレハブ工法」と言われる方法がとられることが多いです。
つまり、現場では組み立てるという作業のみとなるため、工事期間を短く済ますことができます。
工事期間の短縮は人件費を削減することにも繋がり、コスト面にもさらに大きく影響してきますね。
また重量鉄骨造の場合、非常にしっかりとした地盤基礎工事や検査が必要となってきますが、軽量鉄骨造ではそこまでの検査の必要は求められません。
そういった部分でも工期を短くし、早く住まいをお引渡しすることができます。
品質が安定している

前述した鉄骨の工場生産は、機械での作業となるので品質にムラができずらいと言えます。
また、「プレハブ工法」での現場組み立て作業も、熟練の技が必要という訳ではなく、ある程度の知識と経験がある職人さんならしっかりと組み上げることが可能な形になっています。
木造の場合は、職人さんの技術によって出来上がりに良し悪しが出てしまう部分もあるのですが、軽量鉄骨の場合はそのような心配がいりません。
安心して工事を任せられることも、家を建ててこれから長く住む上で大切な部分になりますね。
ハウスメーカーの軽量鉄骨住宅もリノベーション可能

結論から言うと、ハウスメーカーごとの構造を理解した専門会社であれば、軽量鉄骨住宅もリノベーション可能です。
軽量鉄骨の住宅は、多くの場合大手のハウスメーカーによる「プレハブ工法」で建てられています。
その中でそれぞれのメーカーが独自の工法を持っているため、「その住宅を建てたハウスメーカーでないとリノベーションできない」と言われることも少なくありません。
しかしそう言い切るのは間違い。それぞれのメーカーの特徴をしっかりと理解しているリノベーション会社であれば、間取りを取り払うといった大掛かりなフルリノベーションをすることも可能です。
現在ハウスメーカーの軽量鉄骨造をリノベーションしようと検討中の方は、各ハウスメーカーの工法をしっかりと把握していて、軽量鉄骨リフォームの実績が豊富な会社かどうか。事前にホームページを見たり、問い合わせるなどをして、確認するようにしましょう。
株式会社SOWAKAでも、ダイワハウス、トヨタホーム、積水ハウスなどの軽量鉄骨・重量鉄骨住宅のリノベーション事例をご紹介しています。
軽量鉄骨の間取り変更|構造によってできることが変わります

結論から言うと、軽量鉄骨造のリノベーションは、ある程度間取りの変更に制約は出てきてしまうのが実情。
軽量鉄骨造に使われている鋼材は薄い為、強度を強くするために、重量鉄骨と比べると柱や梁を多く設置する必要があります。
そのため、例えば「部屋と部屋の間の壁を壊して一つの大きな部屋にする」といったリノベーションをしたいと思っても、構造上必要な壁や柱が多く、対応できない場合が少なくありません。
リノベーションでは、既存の柱や壁をすべてなくすのではなく、残すものと変更できるものを見極めながら間取りを考えることが大切です。
場合によっては、柱をあえて見せたり、ブレースをデザインの一部として取り入れたりすることで、構造を活かした空間にすることもできます。
ブレースとは、柱や梁などの間に斜めに入れる補強材のこと。
「壁を全部なくせるか」だけではなく、
- どの壁なら変更できるか
- 柱を残す必要があるか
- ブレースがあるか
- どのように見せると暮らしやすいか
といった視点で考えていくことが大切です。
事例:耐力壁を使った壁面テレビ

小牧市|軽量鉄骨造リノベーション
建物の構造上なくせなかった壁を、壁掛けテレビとして利用。
テレビを付けることでリビング空間を邪魔することなく、自然と空間に馴染ませることができました。
手前の黒い柱も、構造上取り外せなかった柱。
この部分は敢えて色を塗って目立たせることで、お部屋のアクセントとして活用されています。
軽量鉄骨造は築何年までリノベーションできる?

しっかりと定期的なメンテナンスを行っている鉄骨造の物件は、状態が良ければ70~100年程度は使用できると考えられていますので、老後までを見据えるのであれば築20~30年程度の物件を探していただくのがおすすめです。
ただ、軽量鉄骨の住宅は「築○年だからリノベーションできない」と一律に決めるものではなく、築年数とあわせて建物の状態やメンテナンス履歴を確認することが大切です。
法定耐用年数を考える
建造物には、法定耐用年数というものがあります。
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法定耐用年数とは?
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A. 建物は建てられた年から年月が経つことで劣化し、価値が減少していきます。価値が変化していく建物の固定資産税を、毎年一定額や一定割合で分割して費用計上することを『減価償却』と言います。
その減価償却を計算する為に用いられる数字が、『法定耐用年数』です。
法定年数で固定資産税を計算することで、その年の建物の価値を計算していきます。
一般的な軽量鉄骨造の法定耐用年数は、国税庁の示す『法定耐用年数表』にて以下のように定められています。
| 構造 | 法定耐用年数 |
| 鉄骨造(鉄骨の厚み3mm以下) | 19年 |
| 鉄骨造(鉄骨の厚み3mm以上4mm以下) | 27年 |
ただし、この数値はあくまで建物の価値を決めるために設定されているもので、建物の寿命ではありません。
しっかりと定期的なメンテナンスを行っている物件は、状態が良ければ70~100年程度は使用できると考えられています。
耐震基準もポイント
中古住宅を購入してリノベーションをするなら、建築基準法に定められている『耐震基準』も考慮にいれていきましょう。
1981年6月の改定で、新たに震度6以上の規定が定められ、震度5以下の地震に対しても基準が厳しくされました。【新耐震基準】
地震大国の日本に住む私たち。これからリノベーションを検討し始める方は、なるべく古くても1981年6月以降に建てられた新耐震基準をクリアしている物件を候補に入れていくのがおすすめです。
軽量鉄骨のリノベーションでは「錆」と「雨漏り」を確認

鉄が水に濡れて錆びてしまっているのを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
鉄は錆びることによって性質が変わり、強度が弱くなってしまいます。
地震があった際の事を考えてみましょう。鉄骨造が地震に強いと言われるのは、揺れた時に鉄がしなりながら揺れを吸収して、安定させてくれるからなのです。
それが錆びた鉄ではどうでしょうか。
錆びて弱くなった部分がポキッと折れてしまい、建物の骨組みごと倒壊してしまう危険があるのです。
軽量鉄骨造の錆の原因は、ほとんどが外壁材の劣化によって起こる水の浸み込みや、屋根からの雨漏りとなっています。
外壁塗装や屋根の塗り替えなど、お金のかかる部分ではありますが、定期的なメンテナンスをしっかりとして、安全に長く住める住まいを維持していきたいですね。
また、中古住宅を購入する際も、しっかりとメンテナンスされているかどうかを確認することが大切です。
例え安く購入できたとしても、鉄骨の修繕・防水工事を行う必要がある物件となると、高額な費用がかかってしまう可能性もあることを覚えておきましょう。
軽量鉄骨のリノベーションでよくある質問
さらに詳しく『軽量鉄骨造』について知りたい方
「株式会社SOWAKA」現場・設計担当の杉山が、プロの視点から『鉄骨造』に関しての説明をしているYOUTUBEをご紹介。
『軽量鉄骨』と『重量鉄骨』を比較しながら、リノベーションに向いている物件のアドバイスをしています。
きっと住まいづくりの参考になるかと思います。ご興味があればぜひご視聴ください。
まとめ
軽量鉄骨造は、そのコストパフォーマンスや工期の短さ、品質の安定性から、リノベーションを検討する際に多くの魅力を持つ構造です。しかし、ハウスメーカーごとの工法の違いや間取りの制約など、リノベーションを成功させるためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。
この記事で紹介した情報をもとに、リノベーションを検討中の方は、自分のニーズに合った施工会社を見つけ、信頼できる専門家と相談することをお勧めします。適切なメンテナンスを続けることで、軽量鉄骨造の住宅は長期間安心して住むことができる住まいへと生まれ変わります。
是非、この記事を参考にして、理想の住まい作りにお役立てください。
この記事のライター

はちとり(株式会社SOWAKA・広報)
◆保有資格:リノベーションコーディネーター
・実績:株式会社SOWAKAで建築業に携わって4年。広報を通じて住まいの知識をお伝えしています。
・一言コメント:ナチュラルな風合いや、古民家のようなアンティークの雰囲気が大好物。3人の子育てを通して感じた、“暮らしのリアルな困りごと”や”小さな疑問”をもとに、住まいづくりに役立つ情報をお届けしています。

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