お客さまとの対話から生まれるリノベのかたち

SOWAKAの坂本真由です。現在、リノベーションの打合せを重ねている瀬戸市のYさまとのエピソードをお話ししたいと思います。

時間をかけてたどり着いた、ご縁のかたち

ちょうど2年前、お問い合わせをいただいたY さまのご自宅に、お伺いする機会がありました。
当時はまだご計画もふんわりとしていて、「まずは話を聞く段階だったから、近々での動きはないかも?」と、担当した杉山が話していたのを覚えています。

それから月日が流れたある日、「そろそろ本格的に動き出したいと思って」と、ご夫婦でSOWAKAを訪ねてくださいました。
2年という時間を経ても、私たちのことを覚えていてくださったことに、思わず胸が熱く熱くなったのを覚えています。

お話を進めていく中で、「実は、他社をあたらずにいたんです」と、ぽつりと伝えてくださいました。
さらに当時は「少ない予算なのに、こうしたいってばかり話してしまってごめんね」とこぼされた際に、杉山がこう答えたそうです。
「その金額が少ないなんて思いません。僕にとっても、大きくて大切なお金ですから」

そのひとことが、「この人にお願いしたい」と思っていただけた理由のひとつになったと、こっそり教えてくださいました。

だからこそ、ひとつひとつのご相談に、まっすぐ丁寧に向き合っていきたい。
そんな気持ちを、これからも変わらず大切にしていきたいと思っています。

長年夢見た「こだわりの家」への想い

今週、Y様と一緒に、愛知県丹羽郡大口町にある材木市場を訪ねる予定です。
目的は、世界にひとつだけの「一枚板」を選ぶため。

きっかけは、Y様からの「モールテックスのキッチンをつくりたい」というご要望でした。
何度も打ち合わせを重ねる中で、「それなら、モールテックス×一枚板のカウンターで、唯一無二のキッチンにしましょう」とご提案したところ、「それ、いい!」と共感していただけたことからの流れです。

普段、ソワカで使用する材木を卸してくれている安部木材さんと一緒に、大きな市場を見学しに行きます。

Y様も楽しみにしてくださっているとお聞きして、私も一層楽しみが膨らんでいます。浮かれてばかりではいけないので一旦気を引き締めて(笑)、でもお客さまと一緒に楽しみながら選んでいきたいなと思っています。

普段、打ち合わせを通じて感じるのは、リノベーションの話だけでなく、お客様ご自身のことをお聞きする時間の方が、実は長いということです。住まい方、働き方、好きなもの、大切にしている価値観や考え方――
そうした“雑談のような会話”の中にこそ、これからの暮らしを形づくるヒントがたくさん隠れているように思います。

「どんな暮らしがしたいのか」
「この家で、どんな時間を過ごしたいのか」

それは、間取りや素材の選定以上に、大切なこと。
お客様の中にある“らしさ”や“こだわり”を、丁寧にすくい取りながら、
私たちはこれからも「想いをかたちにする」リノベーションを、一緒に考えていきたいと思います。

一枚板を選ぶ様子は、後日のブログでご紹介しますのでご覧いただけたら嬉しいです。


この記事を書いた人

坂本真由

坂本真由(株式会社SOWAKA)

代表取締役

1984年、熊本県天草市生まれ。
田舎ならではの独特な世界観や価値観に刺激を受けながら育ち、「自分らしく生きる」という人生のテーマを教えてくれた、大好きな地元が私の原点です。

そんな地元を離れたのは、「建築とデザイン」を本格的に学びたかったから。新しい刺激を求めて飛び込んだ専門学校では、建築の基礎から空間づくり、そしてデザインの楽しさを2年間夢中になって学びました。

卒業後は名古屋のビルダーに就職し、現場での経験を重ねながら、より実践的な建築の世界を体感。地元で培った感性と、愛知での学びや経験が、今の私の仕事にしっかりと息づいています。