千種区マンション大規模修繕のレポート

この記事は、2016年6月16日に公開したブログのアーカイブ記事です。

執筆監修:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

執筆監修:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

名古屋市や尾張旭市周辺でリノベーションを通じて暮らしの提案をしている株式会社SOWAKAの杉山です。

外部仮設足場を解体した千種区のマンション大規模改修についてレポートしたいと思います。

普段、私たちが目にしている建物って汚れてきたから塗り替えをしているだけと思っていませんか?

ペンキを塗っておけば綺麗に見えるからいいや。

まぁ確かに。

まず、外周に足場を組み立てたら最初にする事は検査です。

1階の部分は普段から見る事ができますが、2階以上になるとしっかりとは確認ができないもの。

検査が終わったら建物全体を高圧力の水で洗います。

こんな感じ。

自動車のセルフ洗車場みたいですよね。

高圧洗浄をすると、どれぐらい差ができるのかというと・・・

結構キレイになります。

でも、これは汚れを落として次の工程へ進む為の作業。

足場を建てないと確認ができない部分といえば、屋上付近。

見ての通り、コンクリートにヒビが・・・

これは薄塗り仕上げをしているモルタル部分にヒビが入っているだけなので、柱が折れるとかの心配は不要です。

だ、剥がれ落ちてしまうと歩行者や車に当たってしまうので補修が必要です。

そして、このヒビから雨水が入って更に劣化してしまいます。

高圧洗浄をかけるとやはりモルタルが剥がれ取れてしまいました。

次にタイルの目地やサッシ廻りのシーリングです。

一度、劣化してしまったシーリングは撤去します。

上から塗るように増し打ちしていてはすぐに劣化してしまいます。

マスキングを外すとこんな感じに仕上ります。↓

外壁の塗装面について

塗装面から白い粉が出てきて(チョーキング)、さらに放置すると塗装面からも水を吸い込んでしまいます。

水を吸い込むと建物のコンクリートが吸ってくれるのですが、吸い込んでしまってはダメ。

高圧洗浄をして剥がれかけている部分や汚れを洗い流すと、思っていたより剥がれてしまいます。

塗装が浮いてしまって水がコンクリートに染み込む状態です。

コンクリートに水が染み込むと、中の鉄筋が錆びてしまいコンクリート自体が剥がれて鉄筋がむき出しになってしまいます。

難しい話ですが、コンクリートは圧縮力に強く、鉄筋は引張力に強いもの。

だから鉄筋コンクリートっていうのはメンテナンスさえちゃんと行えば強くて長持ちをする建物構造なのです。

メンテナンスを怠ると・・・  

一気に耐力を失い廃屋と化してしまいます。

今回のこの建物もあと数年メンテナンスをしていなかったら修理費用がビックリするくらいの金額に跳ね上がるところでした。

その金額を見て管理組合や大家さんは安い業者を探すことでしょう。

その繰り返しをして建物はどんどんと悪くなっていきます。

一番初めにお話しを頂いた時は屋上の防水を直したいという依頼でしたが、数社の見積りを拝見したところ工法がヒドイ。

5年くらいしかもたない工法を提案していてはダメ!

しかも、屋上の防水はまだしっかりしているのに外壁がかなりの劣化具合だったので弊社からは部分補修ではなく、大規模修繕の提案をさせていただきました。

色々な業者がいます。

私は無駄が嫌いです。電話をください(笑)

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