リノベーションで取り入れたいスイッチ特集|ワンランク上のおしゃれで快適な空間に

執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)

執筆:はちとり(株式会社SOWAKA・スタッフ)

住まい全体を見まわしてみると、何カ所にも設置されているスイッチ。これまで毎日、様々な場所で何千回・何万回と使ってきて、すっかり日常に溶け込んでいて、デザインや機能性を意識する事すらないかも知れません。

しかし、最近ではインテリア性の高いおしゃれなスイッチがインスタグラムなどのSNSで紹介されて注目を集めているのをご存じですか?

今回は、リノベーションに取り入れたくなるおしゃれなスイッチに加えて、暮らしをより快適にしてくれる便利な機能が付いたスイッチをご紹介していきます。ぜひ住まいづくりの参考にしていただけたらと思います。

国内シェア率No.1のパナソニック(Panasonic)

シェア率は8割超え
パナソニックのスイッチは、日常生活の中で必ず目にしているはずです。左が『アドバンスシリーズ』、中央が『コスモシリーズ』、右が『フルカラーシリーズ』という名称で、いずれもパナソニックから販売されています。日本国内において、スイッチやコンセントなどの配線器具のシェア率は、パナソニックが約8割を占めているんです。よく目にするのもうなずけますね。

コストパフォーマンスが高い
パナソニックのスイッチ類がここまでシェアを広げてきた理由のひとつに、価格が安いという点があげられます。器具本体とプレート一式が数百円から揃うリーズナブルな価格帯の商品がラインナップされているので、予算を抑えつつ他の部分にこだわりを詰めることができます。

優れた耐久性と安全性
もう一点の理由としては、Panasonicの歴史にあると言えます。フルカラシリーズは1971年に発売された実に53年のロングセラー商品で、耐久性と安全性を兼ね備えた当時は画期的なものでした。それまでのコンセントはプラグを差す時に真っすぐ確実に差さないと表面のカバーも割れてしまう物だったのですが、コスモシリーズは内部構造を大幅に変えてコンセントプラグを差しやすい設計に変えることで支持を集めました。 

また、少し専門的な話になりますが1971年以前は電気工事士が施工する際に剥き出しの状態の電線に輪を作って下の写真の様に器具とビスで固定する形が一般的でしたが、ショートしやすくホコリなどが溜まるとトラッキングを起こして火災が発生してしまう危険な状態でした。


この施工性や危険性を改善するために、Panasonicはフルカラシリーズを開発したのですが下の写真のように電線を穴に差すだけの器具を作り、「自社の利益以上に日本にとって大切」ということで、発売から4年後の1975年に特許をすべて公開、さらにはJISの規格としたのです。こういった経緯があり、お客様、電気工事士、建設会社、設計士のみんなから支持されて今日に至るという歴史があります。

さらには互換性も高いため、特に今の住まいをベースに考えるリノベーションにはぴったりのスイッチだとも言えます。昭和40年代のコンセントを現在のものに入れ替えても壁の穴がそのまま利用できるというので、驚きですよね。

フルカラシリーズで業界をリードしたPanasonic(松下電工)は2000年代からコスモシリーズを発売、そして、現在は2014年からアドバンスシリーズに移行しています。今は上記のシリーズ以外にも、スタイリッシュでお洒落なラインナップが揃っていますので、一度ご覧いただくと良いかもしれません。

デザインで選ぶおしゃれなスイッチ

シンプルを極めた JIMBO NKシリーズ

デザインと受賞歴
"シンプル、ミニマル、無彩色" をコンセプトにしたJIMBOの<NKシリーズ>。2009年のグッドデザイン賞も受賞しています。スイッチやプレートの角がしっかりとあるタイプで、よりシャープでスタイリッシュな印象です。カラーは写真のように、白・グレー・ブラックの基本的な3色展開ですが、マットな質感がかっこいいですね。

あらゆる空間に調和するデザイン性
シンプルなスイッチというコンセプトでスタイリッシュな見た目は、どんな住まいにも違和感なく馴染みやすいのが特徴です。シンプルな住まい、モダンな雰囲気、上質なホテルライクのお部屋をイメージする方に特におすすめなスイッチです。

SOWAKAでも標準仕様に採用
実はリノベーションを取り扱っている弊社(株式会社SOWAKA)では、こちらの『JIMBO NKシリーズ』を標準仕様としてご案内しています。暮らす方それぞれのイメージやご要望があるリノベーションにおいて、どんな空間でもおしゃれに魅せてくれるJIMBO/NKシリーズは、当社でもおすすめしているスイッチのひとつです。

参考:JIMBO(神保)/ NKシリーズ

アメリカンスイッチ

長い間アメリカの住宅や公共施設などで使用されてきた、シンプルなプレートスイッチです。一見よく目にする形のはずですが、なんだか無骨でかっこいい雰囲気を演出してくれるアメリカンスイッチは、住まい全体をこなれた空間に仕上げてくれます。価格もお手頃なため、家中のスイッチを統一させることができるのも嬉しいポイント。

また、日本製スイッチと同じ、埋め込みボックスを使用した工程で設置ができるので、リノベーションの際にも採用しやすいタイプだと言えます。

参考:tool box スイッチ / アメリカンスイッチ

スイッチの個人輸入には注意が必要!

ここで少し専門的なお話になるのですが、海外製品の場合に気をつけなければならないのが「電気用品安全法」というもの。日本で電気用品として製造、輸入、販売をするには≪PSE適合マーク≫が必要になります。

日本国内の小売店や工務店から購入する製品は、PSEマークが付いている商品である事が大原則です。しかし、フリマアプリや、海外のネットショップなどから購入をするとPSEマークが付いていない場合もあるので、個人輸入をする際にはちゃんと認証されているかどうかチェックしてから購入しましょう!

実際にSOWAKAの監理技術者であり電気工事士のスタッフが15年ぐらい前にアメリカンスイッチを輸入しようとした際、同じ商品でも価格が安い商品にはPSEマークが付いておらず、高いものにはPSEがついている、という事もあったそうです。

また、輸入品は前述したスイッチの裏側が日本製の1970年代以前の様な仕組みとなっている商品が多いので、工事をする際に施工費が高くなることがあります。製品によっては日本製のスイッチと比較して3倍以上も作業時間を要する場合もあり、工期が間に合わなくなる場合も考えられます。

トグルスイッチ

トグルスイッチとは
ヨーロッパ住宅で古くから使われてきた、クラシカルな雰囲気のあるトグルスイッチは、工場・飛行機の内部などで工業用としても広く使用されてきました。パチンと音を立てて上下するスイッチは、使い心地も良く、住まいのインテリアに特別感を与えてくれます。

素材バリエーションと選び方
トグルスイッチには幅広い形や素材が使われています。

  • 真鍮製:真鍮を使ったものは高級感と存在感があり、住まいのアクセントとして使うのに適しています。また、経年変化も楽しめます。
  • 陶器製:陶器で作られたものはアンティーク感が強く、ナチュラルテイストのお部屋によく合います。特に円形のものはよりクラシカルな雰囲気が増すので、ここぞというお気に入りの場所に取り入れるのがおすすめ。
  • セラミック製や木製など:他にもセラミック材を使った物や、木を使ったナチュラルなものなど様々なものがあります。住まいのインテリアやお好みのイメージに合わせてセレクトしてみて下さいね。

参考:AXCIS スイッチ/トグルスイッチ

プッシュスイッチ

見た目と機能性を両立
「ポチ、ポチ」という音と押し心地がユーモラスなプッシュスイッチ。指や手の甲だけでおすことができるので、手がふさがっていたり汚れている時にも簡単にオンオフをすることができます。ボタンのコロンとしたフォルムが可愛く個性的で、コンクリートやモルタル、金属などのスタイリッシュな素材と相性の良いスイッチです。

参考:AXCIS プッシュスイッチ

多機能スイッチも人気

多機能スイッチは、日々の生活の中で安全性や利便性を高めてくれたり、暮らしをより豊かで楽しいものにしてくれたりと様々なメリットが得られることから、近年の住まいづくりでは暮らしの導線に合わせて最適な機能を備えたスイッチを選択される方も増えています。

ほたるスイッチ・パイロットスイッチ

写真:Panasonic / コスモシリーズほたるスイッチ

ほたるスイッチの特徴とメリット
電気を消した時に緑や赤・黄色のライトが光る仕様のスイッチは、『ほたるスイッチ』と呼ばれています。(上記の写真参照)

ほたるスイッチのメリットとしては、その名の通り蛍のように暗闇でもスイッチの場所を示してくれるので、夜の帰宅時やお手洗いに行く際など、部屋が暗くても迷うことなくスイッチの場所を認識できるという点が挙げられます。消費電力も少なく、LEDタイプなら年間わずか数十円程度の電気代で済むのも特徴です。

パイロットスイッチの特徴とメリット
スイッチをオンにすると、スイッチ上の小さなライトが点灯する仕様のスイッチは『パイロットスイッチ』と呼ばれています。

パイロットスイッチのメリットとしては、遠くからでもオンオフの状態が一目で確認できるため、外部照明や換気扇、床暖房などの設備スイッチとして広く採用すれば消し忘れを防止できるという点が挙げられます。また、軒先の照明制御や、室内空調システムのような直接目視できない場所の機器操作の際に便利で、誤操作防止にも役立ちます。

調光機能付きスイッチ

参考:JIMBO NKシリーズ

調光スイッチの基本機能と種類
電源オンオフと一緒に、照明の明るさを調整できる機能がついたスイッチです。メーカーによってダイヤル式とスライド式があり、操作性や設置場所に応じて選べます。近年では、明るさだけでなく色の温度(色温度)を変えられるタイプも登場し、より細かな光の調整が可能になりました。

調光による快適な暮らしの演出
活動をする朝や昼間には明るく白色の光で、夜はリラックスできる暖かみのある光に調整するなど、時間帯や用途に合わせた使い分けができます。また、ホームパーティーやリラックスタイムなど、その時々の雰囲気づくりにも活用できます。調光機能を活用することで、お家で過ごす時間がより楽しく快適になることでしょう。LEDとの組み合わせなら省エネ効果も期待できます。

センサー付きスイッチ

参考:Panasonic かってにスイッチ(住宅用)

センサースイッチの基本機能と特徴
動きを感知して自動でオンオフしてくれるセンサースイッチは、現代の住まいに欠かせない便利機能です。人感センサーが人の動きや熱を検知し、設定した時間内に動きがなくなると自動的に消灯します。使わない時には自動でオフになるため、消し忘れ防止となり、省エネにも貢献します。また、防犯対策にも有効です。

活用シーンと導入メリット
トイレや廊下など、両手がふさがりやすい場所での使用に最適です。また、防犯対策として屋外照明にセンサースイッチを採用すると、不審者を抑止する効果も期待できます。最新のタイプでは感度や点灯時間の調整も可能で、設置場所に応じた細かな設定ができます。暗くなってから一定時間のみ作動させるなど、より使い勝手の良い機能も搭載されています。

関連記事:防犯対策としてもおススメ!進化する電気錠のメリットや選び方を解説

まとめ

住まいの中で何気なく使用しているスイッチですが、近年はデザイン性と機能性を兼ね備えた製品が注目を集めています。

日本国内ではパナソニックが約8割のシェアを占め、高い安全性と互換性を実現してきました。デザイン面では、グッドデザイン賞を受賞したJIMBO NKシリーズのようなシンプルモダンなものから、クラシカルなトグルスイッチ、アメリカンテイストのプレートスイッチまで、住空間に合わせた選択が可能です。

また、暗所で光る「ほたるスイッチ」や、明るさ調整ができる調光機能付き、人感センサーによる自動制御など、快適な暮らしをサポートする機能性の高い製品も増えています。

リフォームやリノベーションの際には、住まいのデザインに馴染むおしゃれなスイッチや、くらしの導線に沿った機能を備えたスイッチなど、是非スイッチ選びを楽しんでみて下さい。

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