壁
この字を見て何を思い浮かべるでしょうか。
建設や建築関係での「壁」は確実に現実の壁、
そういえば壁というタイトルの小説があったなと久し振りに本棚に
壁というシンプルなタイトル。
高校生の自分には、この「壁」
最後に読んだのはいつだったか、読んだときのことを思い出せないくら前なのに、本の整理のたびに手放す気にはならなくて棚に置き続けていた本で
”概念的な言葉を使って書いてある論文じゃない文章”、というイメージだけは頭に残っていまし
壁
『壁というものがある。』
序の書き出しは、「壁」から始まっています。
小説は出だしの一行で読むか判断すると言われていますが、まさに頭から壁が出現してきます。
文章でも何でも、導入部という物はその先に進むのかどうか判断する箇所になっています。
内容はどんなだったかなと想像し読み始めたところ、
”壁に思想はない”、”空間を仕切るためのものであるわけがない”、”
なかなかに強い言葉が羅列されていて、
”壁に頭を打ちたがる”、など試練的な壁のニュアンスで書かれていたのに。
今私がいるのは建築の業界だからなのか、概念的な「壁」
ただ、
個人ために空間を仕切ってはいますが、そこでの気持ちや感覚も「周りを遮断する」、「切り離す」ようにで区切られ、仕切られているように感じます。
不特定多数が来るような場では個が交わらないようになっている一方で、
区切って狭くなるよりも空間を広くとって流動的に使う。
家の中では空間を共有するのが今の形なのかなと思いま
変化する壁
壁はリノベーションの際に大きく変化する箇所でもあります。
壁が無くなることで単純に空間が広くなりますが、
空間が繋がることで明確な仕切りがないことで、
「使う」という行動が伴うものも、空間の
LDKという、リビング、ダイニング、
意識的にそうではない使い方をしている人もいるかも
みんながみんな同じように、LDKを分けて考える必要はないのか
壁によって変化するもの
今は「居間」は「リビング」という言い方が定番になっています。
字のごとく居る間。
リビングは生活や暮らしという意味。
どちらも字面はすごく広い意味で、
建築や部屋の意味で使う場合は用途をくつろぐ場所、
手元にあった広辞苑の第3版では居間を引くと〔(家族が)
リビングルームは洋風の居間と書いてありました。
個人的に居る部屋という字面が、
ふだん居る部屋が居間ならどこでも居間になるのではと思いました
大規模なリノベーションの際には壁を取っ払い、
いわゆるスケルトンの状態になります。
柱や梁などで動かせない、
空間が仕切られて、
一度名前がなくなったその空間は、さてこれからどんな空間になってくのだろうかと、
まっさらから何をやってもいいという「自由」というのは、全てを考えないといけないため難しいことですが、
愛知県名古屋市、尾張旭市近郊で、リノベーションを通して暮らしの提案をしているSUGICO。
自由という言葉は魅力的で、何でもできると思いがちですが、何もないところから全てを自分で考え、決めて、実行に移し、続けていくことは容易ではありません。
リノベーションはどうしても制約がある中で行いますが、不自由な点があるからこそ自由にできる部分との違いを楽しめるのかなと思います。
一人では判断しきれないことや一人では進められないことを、お客様と一緒にやっていけたらと考えています。