建売住宅の面影を消した住まい｜木造住宅リノベーション

STORY

建売感を払拭した住まいにしたい。

築年数が12年という比較的新しい中古の建売住宅を購入されたご夫婦は、メンテナンスを含めた外壁・屋根の塗装修繕を見直し、LDKを中心に既存を活かしたリノベーションをしました。

洗練されたシンプル空間へ

建築士の資格をお持ちだったご主人は、プランから改修内容の細かい部分までのこだわりを通して、家づくりというプロセスも楽しんでいただけました。

予算を抑えながらも建売住宅っぽさを無くす工夫は、「今あるもの」を拠り所とし、より自分たちらしいライフスタイルを見つけられる「リノベーション」の醍醐味かもしれません。

建売感を無くすため、L D部分の天井を剥がし、梁見せ天井に。空間が広く見える視覚効果もプラスされ、木目の優しい色味があたたかく感じられる住まいになりました。ネイビーに塗り替えた階段がアクセントとして部屋全体を引き締めていて、絶妙なバランス空間を構成しました。
２階の床を一部切り取りトップライトのように。昼間は自然光、夜は照明の光がルーバーを通過して様々な表情を見せてくれます。暖かみのある無垢フローリングの床は、滑らかな足触りと色味の経年変化を楽しめます。

シナ合板で造作したキッチンカウンターとライトグリーンのアクセントクロスが、インテリアのように空間に馴染んでいます。無駄な要素を削ぎ落としたシンプルな雰囲気と素材の表情を楽しめるキッチンエリアとなりました。
落ち着いた雰囲気に彩りを加えるのは、オープン階段からキッチンへと続くPタイルの床。シックなグレーのタイル素材がアクセントとなり、洗練された雰囲気に。オリジナリティを演出しながらも洗練性も忘れないデザインとなりました。

既存のシステムキッチンに合わせたカウンターはシナ合板で造作。同じくシナ合板で統一した作業台は、天板をメラミンで仕上げ、小口はあえてシナの小口が見えるようにしたところがポイント。アーチの入り口の向こうはパントリー兼ワークスペース。シンプルの中にトキメキをプラスした空間になりました。
パントリー兼ワークスペースは、家事動線を最優先にし、LD⇄パントリー⇄キッチンと回遊できるプランになっています。用途を１つに限定しないフレキシブルさと、セミオープンな開放感が暮らしの幅を広げます。「わたし時間」を大切にできる工夫となりました。

玄関を開けた先に手洗い場を設置。withコロナ時代だからこそ「帰宅したらすぐに手洗い」をルーティーンに。トイレの手洗いと併用できる場所に計画したので無駄なスペースもありません。程よいプライバシー感があり、ゲストにとっても気兼ねなく利用してもらえそうです。
Before