愛知県名古屋市、尾張旭市周辺で、リノベーションを通して「暮らし」の提案をしているSUGICOの松本です。
世の中コロナ関連で色々大変ですが、季節はもう春になっています。
桜もじっくりと見ることが出来ないまま所によっては葉桜になろうとしていますが、今朝ウグイスの鳴き声が聞こえました。
尾張旭市の緑が近くにある場所ですが、ここで聞けるとは思っていなかったので嬉しくなり、誰かに伝えたくなりました。
コロナのために、世の中のイベントや集会は自粛しているので、どこかに足を運ぶことを躊躇されている方は多いと思います。
旭前にあるKURASIMARKETではレンタルショーケースを始めます。
屋内に入るのには抵抗があっても、外から気兼ねなく眺めることが可能で、
道行く人が店舗の前を通る時に見ることが出来ます。
窓ガラス越しに、置かれている作品の世界観や作家、建物の中の空間と繋がることができるのではないか。
そう思っています。
ガラスの窓から通っていくもの
窓というものは、風を通したりするための役割もありますが、透明な”ガラス”を利用しているところが(不透明な物もありますが)一つ大きな特徴だと感じます。
昔々は木でできた物を使われていましたが、ガラスによって「窓」の使用意図は変わったはず。
空気だけでなく、光も取り込むことができる。
外の明るさを、窓を閉めたまま室内に取り入れることが出来るのです。
私たちにとって、当たり前になっているガラスの窓。
ですが、幸か不幸かコロナによって「空間を閉じたまま外を見ることが出来る。」ということのありがたさを感じます。
窓があるから外の景色が見れて、外の様子をうかがうことが出来、気持ちは外の世界と繋がることが出来るのです。
窓の設置場所によっては、外にある風景を切り取り、借景することもできます。
室内に”外”を取り込むことができてしまうのです。
窓(ガラス)があることで、確実に外と中は区別されますが、中や外が見えることで色々なモノやコトが通ることができるので、
隔てられたところで、”何かを見せる”、”何かを見える”ために活用するのに最適な装置だと感じました。
家づくりは様々な要素が組み合わさっているので、窓だけではないのですが、
明るさ(太陽の光)というのは人間にとって影響は大きいと思います。
日光にあたるとビタミン何かが生成される、自律神経が整うなど。
人体にも精神にも影響は大きいです。
中からの気持ちと外からの気持ち
「中から外は見たいけど、外からは見られたくない。」
その建物が「家」であるのなら、その空間は住む人のプライベートな空間なので、こう思うことは多いと思います。
SUGICOでは、リノベーションで窓を取り替える場合はグリーンのLow-Eガラスを使います。
マジックミラーのように見えない訳ではないですが、一般的な物よりは外から見えにくく、紫外線や熱はカットされます。
家の場合は外から見えないようにという点が重要ですが、
お店や美術館などは少しでも中の物クリアに見えるように、でも保存はできるようにとガラスを使っています。
何かの展覧会へ行った時に、暗いトーンの絵がきれいに見えるように、反射率が低いガラスというものが使われていました。
通常黒い絵を、ガラスの入った額に入れると鏡のように見ている自分が絵に映りこんでしまい、
作品が見にくくなってしまいます。
ガラスは透明という透かす存在でありながら、何かを保護したり防いだりする役目を持ち、
ガラスを通すものについては、その場所ごとで異なる色々な要望をもたれているのだなと感じました。
「透明」なガラスが活用されている窓は、中にいながら外を、外側にいながらその中を見ることが出来る、
そこにいながら向こう側を見ることが出来るという、言葉だけだとまるで透視能力のような機能をもっています。
窓を替えたり、何かを窓を使って何かをするような時、
どう見たいのか、見られたいのか、見られたくないのかなど、
ガラスの特性も考えながら、活用できるといいなと思います。