みなさんこんにちは。
尾張旭市で想いに添った暮らしの提案をしている、
SUGICOの青山です。
弊社では様々な構造の建物をリノベーションしていますが、
今回は木造住宅のリノベーションについてのお話です。
木造住宅での注意点
フルリノベーションと聞くと、
中の間取りががらっと全て入れ替わるイメージがありますが、
木造では柱の位置次第では
それが不可能な場合があります。
1.柱をむやみに解体してはいけない
木造は鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造と違い、
柱一つ一つの強度が低いため、
本数を多くして建てられています。
木造では尺が単位として使用されますが、
6尺ごとに1本は必ず柱が必要とされています。
つまり、1820㎜(182㎝)ごとに1本柱が必要で、
それ以上の間隔を開けることはどこかで補強をしない限り、
かなり無理をした構造になってしまいます。
また、構造上重要な梁を支える柱にも注意が必要です。
柱を取ったり移動させる場合は、
柱もしくは梁の補強が必要です。
柱には通し柱というものがあります。
この柱は、土台から1階の梁を貫通して
2階の梁まで1本で続く主要な柱です。
そのため、この柱は絶対に解体してはいけません。
図面上では柱を〇で囲っているはずですので、
みなさん一度確認をしてみてください。
2.耐力壁をむやみに解体してはいけない
木造では耐力壁と呼ばれる壁があります。
筋交いが入っていたり、構造用合板が貼られていたりと
様々な方法がありますが、
これは水平方向の力に耐えるための壁です。
ですので、この壁を壊す際にはほかの場所へ
耐力壁を設ける必要があります。
また、建物にはY軸方向、X軸方向という二つの方向があり、
この二つの方向の耐力壁の数が揃っているのが理想的です。
Y軸方向の耐力壁を壊したい場合は
Y軸方向に新しい耐力壁を作るのが良いです。
図面上では壁の上に / が引かれて
耐力壁が表現されている場合が多いです。
現地での確認が重要
弊社の工期では解体後に1週間ほど
現場チェックの期間を頂いています。
これは、お客様から頂いた既存の建物図面との
整合性をチェックするための期間です。
図面通りにきちんと建てられているものも
もちろんありますが、
柱や耐力壁の位置が図面とは異なる場合もあります。
また、柱の数が足りておらず、
追加で必要になる場合もあります。
図面だけではわからなかった部分が、
こうして解体後にわかるようになります。
木造に限った話ではありませんが、
リノベーション時には構造の確認が重要です。