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新しいものと既存のものとの共存

2020.02.15 - BLOG

SUGICOの松本です。

 

先日、仕事に必要なため家電量販店にてデジカメを購入しました。

今の時代、性能のいいスマホがあればカメラはいらない人が多いため、カメラの売り場はこじんまりしていて時代の移り変わりを改めて感じました。

カメラ売り場がこじんまりしてしまうのもわかるくらい、今は価格帯の低いカメラよりスマホの方がキレイに写真が撮れてしまいます。

 

 

新しいもの 古いもの


 

テクノロジーは現在、最先端の研究だけでなく私たちの普段の生活に深く入り込んでいます。

 

電波が届く場所も広域に跨り、ネット環境は年々整備され、5Gの時代がきます。

通信技術が向上し、地方にいながらもリアルタイムの立体映像で会議をすることが現実的に可能になってきていて、

都会で通勤ラッシュに埋もれることなく、地方でゆったりと暮らしながら、仕事はバーチャル世界でやる、

なんてことも出来るかもしれません。

個人的には、住むのなら適度にのんびりした郊外や山の近い場所がいいなと思っているので、

地方にいたままリモートで都市部へ繋がって仕事が出来て、

ドローンなどで物が届くようになれば利便性を求めて都市部に出て行く人口流出も防げるのでは?と考えてしまいます。

 

 

日本において情報の中心は東京ですが、今、情報は片手のスマートフォンで手軽に手に入れることができてしまいます。

 

リノベーションという言葉は、既にあるシステムの一部などを再利用して新しい事をする意味ですが、

ビジネスの世界では、システムという直接手で触ることのできない事柄、概念として使われています。

 

 

建設業界では既にある建物を基に大規模な改修をして新しく使えるようにすることとして使用されています。

ただ綺麗に直すというよりは、既存のものを使い新たな用法で使うという感じでしょうか。

建設業界では実際に存在している建物を改修しますが、そこでは元々の部屋の使い方や在り方か変化しています。

 

今の時代、服はファストファッションが主流になり、

形を直して着続けることはほとんどの人がしなくなっています。

ですが、服のように一人で持ち運びが出来て重さもそれほどではない物と、

建物のように一人では到底動かせないような、硬くて重い材料で出来ている家は、かかる労力時間、使われる材料の種類などを考えると、

やはり同じ感覚では捉えてはいけないものだと思います。

 

 

共存


 

2020年になり、技術はどんどんと進み、日常では使いこなしきれないような夢のような物事が現実となってきています。

そんな中、リノベーションという既存の物を生かす手法が注目されているのには訳があるはず。

昔よりも好みやライフスタイル、価値感も多様化していて、「流行り」というくくりだけでは纏めれないほど様々なスタイルが共存しているので、

その様々な価値観の中で古いものと共存する、古いものを活かす、利用するという考え方からリノベーションという手法はとても魅力的です。

新しく大量生産される均一な物にはない魅力や、古い形を利用するという今ある物を生かす考え方。

 

なぜリノベーションなのか?

 

そこには金銭的な面で新築よりは安く出来るという面がありますが

フルオーダーでリノベーションをし、全体感や細部までこだわり抜けば新築の建売と変わらない金額にもなることもあり得ます。

少し昔は資源の事などは考えずひたすら新しい物を作り続けていれば良かったところ、現在では、資源は有限、地球に優しく『エコ』に、となっています。

人間のエゴの結果温暖化が進み、今年は寒冷地も雪不足になり、

今年の冬は、寒いとはいえ例年の「冬」の寒さがなく怖さを感じました。

今まで他人事だったことをみんなで考え、実行せざるを得ない時代になってしまっています。

 

新しい物の魅力は素晴らしいですが、古いものと新しいもの、

デジタルアナログなどの両立が今だからこそ可能になっています。

 

技術によって出来ることが増えたといっても、過去の物を捨て去っていくのだとするとそれはただ移行したただけで増えてはいない。

なんなら減ってしまっているかもしれない。

 

既存の物事の、「使えるところ」「使えないところ」の区別、判断は必要ですが、

既にある物をうまく利用すること”も選択肢としてある場合、新しいものと既存のものの両方の良いところを掛け合わせることで考え方もハイブリッドに、視野も広くなると思います。

 

 

実空間とバーチャルは存在がアナログとデジタルのように正反対に位置するものですが、私たちは現状まだ肉体を伴って生きています。

 

今のところ体がある以上は寒さや暑さは感じるし、堅い椅子よりは柔らかく腰に負担がかからない椅子がいい、どうせなら心地よく眠りたい。

身体があるからこそ実空間は無視できません。

 

 

それぞれの共存スタイル


 

価値感として何が正しいとかは難しく、正解はないと思いますが、

今という時代を考えた時、単純な流行りではなく必要な価値感として「既存利用」はどんな形であれ必要になってきています。

 

リノベーションを選んだ最初の動機は「新築より安いから」だったとしても、

既存の建物を選んだことで今あるものを活かすことになり、その結果壊されず残していくことができます。

 

技術が進んだからこそ、古い家でも新築と同等に暖かくすることが可能で、インターネットも使えるようになっています。

今の技術があるからこそ、古いものと新しいものの共存が可能になっています。

 

新しく作るよりも手間や労力がかかることもありますが、その人の価値観にあった価値の物に出来ると思っています。

新しい:古い=9:1もあれば、8:2、5:5、3:7などなど

リノベーションをする場合、自分の好みと建物状況、かけられる金額など、様々な要素が重なり合っているので理想のままにとなると難しい点もありますが、妥協だけではなく納得し満足出来るところまでいけるようにと思い仕事をしています。

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