みなさんこんにちは。
尾張旭市で想いに添った暮らしの提案をしている、SUGICOの青山です。
なかなか梅雨が明けませんね。
ここ最近太陽を見ていないような気がします。
外はとても暑くじめじめしていますが、
どこか室内に入ればクーラーが効いて寒いくらいです。
急な温度の変化は体調を崩す原因にもなります、
皆様体調には十分にお気を付けください。
セルローズファイバー
弊社のブログにはよく”セルローズファイバー”という断熱材の名前がよく出ますが、
みなさんはどういった物か、ご存知でしょうか?
弊社では、セルローズファイバーを施工する断熱方法を標準仕様としています。
今回はこのセルローズファイバーについて、少し紹介していきたいと思います。
セルローズファイバーの原材料
セルローズファイバーとは、天然の木質繊維のことです。
主に、新聞の古紙を再利用して作られているので、環境にも優しいです。
また、天然の繊維ですので、繊維一つ一つの太さが均一では無く、繊維同士が絡みやすいです。
そして、繊維の中にもたくさんの気泡があります。
この2点のことから、グラスウールなどの断熱材よりも空気の層ができやすく、高い効果を得られます。
セルローズファイバーの効果
次に、セルローズファイバーの効果についてお話します。
1.断熱効果
もちろんのこと、断熱効果があります。
実証実験によると、断熱をしていない家では、壁の表面温度が10.8度、室温が20度、体感温度が15.4度と
壁の表面温度と室温の差が大きく、体感温度が低くなっています。
それに対し、セルローズファイバーで断熱を行った家では、
壁の表面温度が18度、室温が20度、体感温度が19度と、全体的な温度差が少なく、
とても高い断熱効果であることがわかります。
熱の逃げが非常に少ないので、冷暖房費用の節約にもつながります。
実は、断熱のされてない家では、暖房をかけていても約80%の熱が逃げ、
冷房に関しては70%の熱が外から侵入してきます。
セルローズファイバーで断熱をした家と、断熱をしていない家では、
年間で約半分も冷暖房費に差がでます。
2.防音効果
セルローズファイバーには防音効果もあります。
こちらも実証実験が行われています。
100㏈の音が鳴る防犯ブザーを箱の中に入れ蓋を閉めると、
93㏈までにしか小さくなりませんが、
全方向をセルローズファイバーで囲った箱に入れると、
約半分の54㏈にまで音が小さくなります。
日常会話が約50㏈と言われているので、あの音の大きな防犯ベルも、
あまり気にならないくらいの音の小ささになります。
3.吸放湿性
さらに、天然の木質繊維を使用しているので、特有の吸放湿性を持っています。
周囲の温度や湿度に合わせて調湿をしてくれるので、結露の防止ができます。
結露を好む、カビやダニの発生を防ぐこともできます。
また、結露は建物を傷める原因となります。
特に、木造住宅にとって結露は大敵です。
建物を腐食させる結露を防止するということは、
建物の寿命を長くするということにも繋がります。
4.防火性
天然の木質繊維なので、燃えやすいのでは?と思う方もいるかと思いますが、
セルローズファイバーは難燃処理がされています。
約1000度の炎を当てても、表面が焦げるだけで燃え広がりません。
万が一、住宅火災が起きてしまっても、延焼を遅らせることができます。
また、新聞の古紙が使われているので、有毒ガスの発生が少なく、人命を守ります。
見えない部分だからこそ
2020年に法改正が行われ、省エネルギー化の最低基準が定められる予定です。
それほど、断熱などの見えない部分が重要になってくるということです。
弊社では、2020年の基準に合った建物をつくるために、
このセルローズファイバーを標準仕様として設定しています。
間取りを考えたり、クロスを決めたりするのはとてもワクワクするようなことですが、
見えない部分だからこそ大切なものもあります。
特に断熱は後から簡単に交換できるものではありません。
見えない部分だからこそ、念入りな計画が重要です。