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見せたいものをどう見せるのか

2020.10.10 - スタッフブログ

愛知県名古屋市、尾張旭市周辺で、リノベーションを通して暮らしの提案をしている、

SUGICO、杉工建設の松本です。

 

 

「WILDER MAN

欧州の獣人-仮装する原始の名残」

 

1冊の本を紹介したいと思います。

 

シャルル・フレジュ著の写真集。

2013年に青幻舎から日本語版として出版され、

当時表紙の写真に一目惚れして発売後すぐに購入した本です。

 

 

 

 

 

 

 

 

自立するくらいの厚さで271ページあるハードカバーの本です。

 

写真集なので最初の数ページと後ろの解説以外は文章がなく、

ほぼ1ページ1枚で写真が載っているので、情報量は充分ですが読むのは一切難しくありません。

 

 

 

日本でいう「ナマハゲ」みたいな、ヨーロッパの祭事の様々な仮装姿が収められています。

 

普通こういった仮装の姿は、祭り真っ只中の臨場感ある写真を撮ると思いますが、

この本の写真は、祭事とは別に撮影を設けて撮ったように見えます。

 

そのため、土着の風俗を撮った写真でよく感じる”土くささ”のようなものがほとんどなく、

必要な被写体の情報以外は排除されているので、純粋にその造形だけを楽しんで見る事ができ、

装いだけを眺めて楽しめるところは、ファッションスナップのような印象です。

 

 

この本の後に、同著者が日本の祭りの装いを撮った「YOKAI NO SHIMA」という本も出ていて、

そちらは、自分たちの知っている日本だからこそ、

祭り以外の場所で見る衣装がより新鮮に見えます。

 

 

獅子の布から見えている小学生の服が体操服の写真があるのですが、

「体操服」を知っているからこそ、そのページまでの神聖な空気感がなくなり、

急に身近な感じが出てくるところも面白く、

ものによっては日本っぽさが消えている物もあり、

日本っぽさとは何なのかを考えさせられる点も見所の一つです。

 

 

 

 

 

 

 

 

情報量


 

情報量が多ければ多いほど一つ一つの情報の影響は弱くなり、

本来は際立っていた部分も目立たなくなってしまいます。

 

赤い面で藁の服を纏ったものが、雪を背景に立っているのと、

色数が多い街中に立っているのでは、印象も異なります。

前者の方が赤い面が際立つでしょうし、人ならざるもの感は増します。

 

 

どのように見せたいのかで背景も変わっています。

 

「WILDER MAN」、「 YOKAI NO SHIMA」の両方が、晴れた日よりも曇天での撮影が多く、

意図的に青空を外して撮影していると感じました。

 

リオのカーニバルのような、カラフルで華美で賑やかな印象をより強く伝えたいのなら、

晴れている方が色彩が鮮やかで華やかさや賑わしさもより感じます。

 

という事は、晴れではない日の撮影を意図的にしているとなると、

リオのカーニバルとは逆に考えて、賑やかさや華美さを写したい訳ではない事が想像できます。

 

アップの写真もありますが全体を写している写真が多く、

「全身を見せたい」という事とは別で、一定の空間の余白がある事で動きの激しさが抑えられ、

まるで標本のように一定の余白が保たれています。

 

見る時の視点をほとんど変える事なく一定に保って見れるので、

標本のような資料としてと、ファッションを楽しむ感覚が両立している本だと思っています。

 

 

 

際立たせる


 

家は一部の建築家が作るもの以外は作品ではなく実用品だと思っています。

とはいえ、家の中でのこだわりポイントや一押しスポットがあるとすると、

そこを良い感じに見せたくなると思います。

 

 

映える”という言葉は今は「目立つ」とか、「おしゃれに見える」、「スタイリッシュに見える」、

というニュアンスで使われがちですが、派手で奇抜で目立つのではなく、

 

一枚の赤い葉っぱがコンクリートの上に落ちていて人工物と自然物、色の対比で美しく見える事や、

黒い色の中に引かれている一本の金色の線、

木の中に一本だけある金属が素材の違いで印象が強くなる、

というような、

美しく「際立つ」というニュアンスだと私は思っています。

 

 

派手だったり奇抜だったりするものをあえて選ばなくても、

その「物」や「事」を際立たせるように、余白を設けたり、

情報をコントロールして減らすことで、印象は際立ちます。

 

ただの石でも、置き方や置く場所で綺麗にも汚くも見えてしまうもの。

派手ではなくても際立って見せる事で映えさせることはできるので、

空間を良く見せたいという場合は「際立つように見せる」工夫をするだけでも変わってくると思います。

 

 

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