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プロとしての判断 ~技術の進歩から起こる問題~

2019.03.16 - 代表ブログ

プロとしての判断 ~技術の進歩から起こる問題~

こんにちは。

名古屋市や尾張旭市周辺でリノベーションを通じて暮らしの提案をしている杉工建設 杉山です。

 

今回は自分だったらどう判断していただろうか・・という事があったので書きたいと思います。

昨年末の夜9時頃のこと。

弊社で数年前にマンションリフォームをさせていただいたお客様から私の携帯へ1本の電話がありました。

 

「トイレの天井から水が落ちてくる・・!」

えっ!! 逆では??  いえいえ、上の階のトイレが水漏れをして下の階に落ちてきていたのでした。

 

上の階のトイレの排水管がコンクリート造のマンションなので下の階の天井裏で配管が繋がっているという、いわゆる天井配管からの水漏れが原因なのですが綺麗な水ではないので・・・もう大変!

すぐに弊社で動かしている他の現場を止めて大工や水道、電気、クロスの職人を集めて直しました。

 

聞くところによると、数年前にリフォームをした上の階の住民が売却をして1週間位前に新しく購入した人が引っ越してきたとのこと。

そして、結論から説明すると、原因は上の階をリフォームした際にトイレの便器器具と配管を接続するフランジという部品が配管の材質と適合していなく、フランジと配管が外れて下の階に排水が漏れてきたというもの。

 

原因が判明するまでは

下の階の天井を解体しても上の階からしか漏れてこない・・・上の階は床も濡れていない。 なぜだ!

答えはトイレの便器器具を外してみたらすぐに分かりました。

これはアカンわ~ 配管が接続できなかったからってコーキング(シーリングともいう)で接着したら経年劣化したらゴム状のコーキングは穴が空いてしまう。

でも、そもそも・・何でこんなやり方をしたのか。

 

この建物は排水管に鉄管と鉛管を併用して建築されていました。

今までは鉛管に接続ができるフランジを使っていたのですが、調達ができなかったのか現代によく使う塩ビ配管用のフランジに交換されていました。鉛管は30年ちょっとの間、フランジと完全に接合されていたので問題がなかったのですがコーキングで新しいフランジと接続された鉛管は自重で垂れ下がってしまい水漏れの原因となった隙間を生み出してしまった。

また、新築時からそうなっていたのか・・それともリフォームした際に取り除いてしまったのか、そもそも下の階から火事の際に延焼しないように建築基準法施工令第112条15の排水管の貫通部分には配管との隙間をモルタル等の不燃材で埋めなければならないモルタル(コンクリートの砂利が入っていないもの)がなく下の階から見上げるとこんな感じでした。 埋めてあれば配管も垂れ下がらなかっただろうに。

火事の時に煙突にならない様にしなくちゃいけない。

穴の奥に上の階の床とフランジが見える。

 

では、表題の件。

「プロとしての判断」

問題が起きてから検証してダメ出しをするのは知識があればできることだから、伝える時にはいつも言葉を選びます。

あってはならない当時の現場判断だったか、職人が勝手に判断した事なのかは不明でしたが自分だったらどう判断をしていたのだろうか。

私が建設の仕事に就いた20数年前にはもう鉛管は使われていなかった。鉛の特性は知識としてあるにしても排水管が自重で垂れ下がる、そのマンション自体の施工精度を考えて排水管が万が一に備えて垂れ下がらないように天井からバンドで吊ってあるのかどうか・・などなど

考え始めたら適当な事はできない。 でも、器具を取り付ける時期というのは工事の終盤だから引き渡し時期が迫ってきているはず。

この問題は、トイレを取り付けた水道の職人は分かっていたはず。

その職人が担当の現場監督に伝えたのか・・・監督の指示のもとで将来起きるであろう問題に目を瞑って作業を進めたのか。  もしかしたら、その職人すら何も考えていなかった可能性だってある。

自分が職人だったら・・・自分が監督だったら・・・どうしていただろうか。

 

でも、間違いや失敗、勘違いはあるにしても、お客様のことを想うと知っていてはできないこと。

 

~技術の進歩から起こる問題~ リフォームやリノベーションをしていると、土管の家やステンレス管の家、初期の塩化ビニル配管の家・・など色々ある。 どう接続するか。

配管メーカーに限らず電気製品にしてもサッシにしても、建築当時のメーカーは倒産していたりサイズやシステム違いなどで簡単に付くと思われがちですが調べても調べても答えが見つからない事が数多い。

全部壊して建て替えるのは一番簡単。 でも、直したいお客様がいる限り直す方法を考えるしかない。

二十数年調べていると改修業者というより研究家なのかな(笑)

それをどう直すか。

 

お客様からすると簡単に取り換えられるもの。だから私たちが必死に調べている事はほとんど価値が無い。成功するのが当たり前で、直しきれないと素人と言われてしまう。SNSにも書かれてしまうかも。

 

その後、上の階をリフォームした業者、仲介した不動産会社に呼び出されて説明を求められた私。

お金だけ動かしている業者にお客さんの気持ちが分かるわけない。

一番可哀そうなのは下の階の部屋の住民だってことを忘れて、「稟議書を出さないと答えられない」とか「修理にかかったこの部分は保険がきく」とか瑕疵担保責任がどうのこうのとか・・・

被害にあった下の階の住民が聞いたら怒っちゃうなぁ。と思いながらも弊社もこのクダラナイ結末に色々な工事現場を止めた損害を補償してもらいたい気分になりました。

 

全ての基準は損得ではない。