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「木の教え」のはなし

2020.05.16 - スタッフブログ

愛知県名古屋市、尾張旭市周辺でリノベーションを通して暮らしの提案をしている、SUGICOの松本です。

 

一部の地域以外は緊急事態宣言が解除され、

学校や施設も再開されていくので、まだまだ油断は禁物ですが在宅勤務だった人たちも通常通り

日常に戻っていくんだなと思いました。

 

 

 

SUGICOではS造やといわれるコンクリートを扱った物件が多い中、4月から木造のリノベーションに着手しています。

同じリノベーションでも、木とコンクリート、鉄筋、鉄骨などとは異なる部分もあり、

住まわれる人も違うので、物件物件で同じモノはないのですが、

 

どんな物で出来ている家なのか?

 

それによって工事の工程も異なります。

SUGICOにとって久しぶりの木造だったので、”木に関する話”をしたいなと思い本棚から1冊の本を取り出しました。

 

 

Stay homeだったからこそ家でゆっくりする時間があった方もいたと思います。

読書をするのにいい時期だったので、少しタイミングが遅く、

イレギュラーな期間も一旦区切りが付きそうなので今更ではあるのですが、

本を紹介したいなと思います。

 

 

 

 

 

 

筑摩書房のちくま学術文庫から出ている、

塩野米松著の『木の教え』という本です。

(ISBN 9784-480-42707-6)

 

 

ちくま文庫の評論は、単行本が高くて買えない学生時代にとてもお世話になりました。

絶版になったりした本や、他出版社の4000円くらいするような本の内容を、

1000円から2000円くらいで手に入れることが出来るので、

今でも気にするようにしています。

 

 

木の教え


 

大工さんが話す日本の木造建築の話をベースに、木に関して書かれている本です。

 

この本を購入した当時はまだ建設業のケの字も考えたこともなく生活していました。

「木」という存在は、何かを作る時の材料として、植物として、日本の文化とは切っても切れない存在です。

幼少期には以外と身近にあった物だったので、

帯に書いてあった失われつつある技術”というような文言に、文化そのものが無くなってしまう危機感を感じ、

失われた技術になって欲しくないと強く思いました。

 

帯はなくなってしまっているので詳細はわからなくなっています。

 

無くなってしまうとわからなくなる

どんな物事も同じなのではないでしょうか。

 

 

エジプトのピラミッドを作った技術に対して、

『あんなに昔にピラミッドを作れる技術があるわけがない』等と言われていたりしていますが、

伝える人の不在などによって技術は案外簡単に分からなくなるものなので、

「ピラミッドを作ったのは宇宙人?!」説も好きですが、

今の人間が無くしてしまった力や技術が凄かったのだと思っています。

 

 

 

冒頭に3ページほどのまえがきがあるのですが、そこだけでも色々なことに通じていて活かせる内容となっています。

 

”世の中に存在する様々な知識は、何世代も伝わるうちに磨かれるものもあれば、すり減って消えてしまうものもあり、新しい知識が古い知識の上に積み重なって、前の知識を覆い隠してしまうこともある”

 

要約していますが、前書きの前半部で書かれている内容で、

こうやってピラミッドなどの技術も解らなくなってしまったんだなと思っています。

 

昔よりも木は身近ではなくなっていて、鉛筆をカッターやナイフで削ることが出来ない子どももいるのでは?と思います。

鉛筆は木で出来ているので、今でも身近な木の製品ではありますが、

木を触って加工する機会は減っていて、木との関係は疎遠になっていっているように思えてしまいます。

 

だからこそ、Stay homeの期間中、DIYのために木に触れた人が増え、

皮肉にも『時間に余裕があれば自ら物を作る』ということがわかり、

現代人に足りていないのは、ゆっくりする時間なのだなと思いました。

 

 

 

木を生かす


 

木は自分の意思で動くことが出来ないため、その環境に適した生き方を選ぶ。

 

だから、山の北側の急な斜面に生えている木はそこで耐えて育ったという癖があり、

そのままの癖を生かすよう、家をつくる場合には日陰側は日陰側に、ねじれた癖のあるものはねじれを補い合うよう使う、

大きな塔やお堂をつくる時は山ごと買う。

木で建物を建てる場合に木を材料として使うだけではなく、それぞれの適した使い方をすることで長い寿命の建物になる。

 

(先日の [ 昔と今 ] というタイトルのブログで、法隆寺などの古い建物について触れています。)

 

そういった技術を駆使して作られ、しっかりと手入れをされてきた法隆寺だからこそ、

長い時間建ち続けている理由があり、駆使された技術と知恵に圧倒されます。

 

 

本には、Ⅰ「木を生かす」(木の特性)、Ⅱ「木の知恵」(使い方、利用法)、Ⅲ「木と生きる」(木から学ぶこと)という、

余すことなく「木」を生かす技術が書かれています。

 

 

厚さが9mmくらいの本で、専門用語は出てきますが難しい言葉遣いではないので読みやすい本です。

 

 

伝える、残す


 

分かりやすい言葉だからこそ、事実がしっかりと伝わる。

失われないように伝えるために、人に伝わる言葉を使う。

 

 

ブログで文章を書く機会が多いので、この本の存在自体に改めてハッとさせられ、

文章が分かるように、伝わるように書きたいと思いました。

 

 

木について書かれている内容もとても勉強になる本ですが、

人に伝えることで残すことになる、

残すためには伝わらないといけないという、「」としての機能も最大限活用されている物です。

 

電子書籍は便利で私自身も利用していますが、データがこそ先どれくらい維持されるのかは未知数で、

USBやSDカードなどの記録媒体は何百年も保持できないというのを映画で見たので、

残す」、そして「伝える」という点では紙の本は強いなと感じました。

 

 

大切な技術を伝え、残すために本になっています。

気になる方は是非手に取って読んでみてください。

 

 

 

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