こんにちは。
SUGICOの青山です。
最近暑い日が続いていますね。ここ東海三県は特に暑いみたいです。
みなさん熱中症には十分気を付けてください。
私は先日、東京へ行きましたが、この日の東京は尾張旭市ほど暑くはなかったです。
新幹線で約二時間の距離ですが、それだけで気候はだいぶ変わるんだなと少し感動しました。
私が東京へ行ったのは、ビックサイトで開かれた、「リフォーム産業フェア」に参加するためです。
これは、住宅に関わる様々な業種の方たちが集まって自社の紹介や、セミナーを開催するイベントです。
そして、そのリフォーム産業フェアの後に、建築見学を兼ねて様々な所を見て回りました。
これは、旧同潤会青山アパートメントと言って、日本初の耐震耐火構造を持つ共同住宅で建築的に有名な建物です。
今は表参道ヒルズになっていて、
「都市の記憶を継承する」というのをコンセプトに、安藤忠雄氏が設計しました。
この表参道ヒルズの吹き抜け周りに、表参道の坂とほぼ同じ勾配の螺旋状の「スパイラルスロープ」が施されています。
スロープに沿って店舗が並び、路面店感覚で館内を回ることができるようです。
建物があまり高くないのは、高さ制限が厳しかったためです。
そして、道路の並木と調和させるためにも地上3階建てとしています。
今は表参道ヒルズになっていますが、個人的にはそのままの趣ある状態で復元して欲しかったなあという思いと、
近代的なガラス張りの建物と、古く趣のある建物を融合させてしまうのも、素敵だなというふうにも思いました。
代官山の蔦屋書店へも行きました。
夜に行ったのであまりうまく写真を撮れなっかたのがすこし心残りですが、
店内へ入ったときに、お客さんがドリンクを片手に本を見ていて、驚きました。
普通、書店や図書館では、本が汚れてしまっては困るので飲食を禁止していると思いますが、
この蔦屋書店の中には、スターバックスが入っていました。
それから、いたるところにソファと机があって、ゆっくり座って本を読んだり、
仕事や勉強をしたりできるようになっていました。
本を売るという考えだけではなく、時間と場所も提供するという考えが、
他の書店では見たことが無かったので、とても印象強く残っています。
この代官山蔦屋書店には、スターバックスコーヒーだけでなく、他にも様々な店舗が入っています。
スマートフォンショップにコンビニエンスストア、小児科や美容クリニックも入っています。
また、ペットのための病院や、子供の玩具やサービスを取り扱っている店舗などがあります。
書店というと、家族、友人で訪れても本好きの一家や友人でないと楽しめなさそうですが、
代官山蔦屋書店では、全員で楽しむこともできますね。
そして、ここではペットの同伴も可能なので、ペットと一緒に楽しむこともできます。
そして、なんとなんといっても特徴的なのが、この外壁ですよね。
皆さんがよく目にする、蔦屋のTマークが壁に施されています。
優しい白の色使いで、閑静な代官山の雰囲気にすごくよく溶けこんでいると感じました。
内装に関しては、「お店」ではなく、「お家」というキーワードから、
古いライブラリーやNYのロフトをイメージした空間のスケール感、素材を選定しているそうです。
私はよく代表の、「家という箱を提供するのではなく、暮らしを提供する。」という話を聞きますが、
その意味がこの東京での出張を通じて、ようやく理解することができました。
本を売るという考えだけでは、本を買えたという満足感しか得られません。
それがいけないことではありませんが、それだけでは本を買いたくなった時にしかお客さんは来てくれません。
勉強、仕事をしたいとき、ゆっくりコーヒーを飲みながら本を読みたいとき、
休日に家族でペットを連れてどこかへ出かけたいとき。
そういったときにも、この蔦屋書店に行こうと思うかもしれません。
住宅もそれと同じです。
リノベーションをすれば、家がきれいになったという満足感は得られます。
ですが、もし、その家が今後の暮らしを考えずに、
見た目だけを重視して作られた家だとしたらどうでしょう。
光が全然入らない。風が通らない。断熱効果が全然ない。家事動線が長くて疲れる。
デザインが複雑すぎて掃除が大変。
こうなってしまったら一時的な我慢では済みません。
次のリノベーションをするまで、もしくは引っ越しをするまで我慢しなくてはいけません。
毎日帰りたくてウズウズするような家、空間でなくてはいけません。
リノベーションは、オーダーメイドです。
建売の住宅とは違って、実際に住む人たちに合わせた設計をすることができます。
人それぞれに暮らしの形があって、それに合ったそれぞれの家、空間がある。
そういった意味で、家という箱ではなく、暮らしを提案するという表現をしているのだなと、
この東京出張を通して深く考えることができました。